「ゴルフの距離計はいらない」という声を耳にして、特にゴルフを始めたばかりの初心者は、本当に必要か迷ってしまうこともあるでしょう。
実際のところ、ゴルフで距離計はあったほうがいいですか?という問いに、この記事は明確な答えを示します。
距離計にはレーザータイプや腕時計タイプがあり、どっちを選ぶべきか悩むポイントです。
また、プレーの邪魔になるのではないかという懸念や、安いモデルで機能は十分なのか、自分に合ったおすすめのモデルは何か、といった実用的な疑問も浮かびます。
さらに、距離計はゴルフで違反ですか?というルール上の心配、プロゴルファーが使う距離計から見る信頼性、ゴルフ距離計は何年くらい使えますか?といった寿命の問題、レーザー距離計の欠点、そして数ある製品の中でゴルフ距離計で1番人気なのはどれか、スマートフォン用のアプリで代用は可能なのか、など、購入前に解消しておきたい点は多岐にわたります。
この記事では、そうしたあなたの様々な疑問に一つひとつ丁寧にお答えしていきます。
記事のポイント
- 「ゴルフ距離計はいらない」と言われる具体的な理由
- 初心者にこそ距離計が必要とされる本当のメリット
- レーザー式とGPS式など種類ごとの特徴と賢い選び方
- ルールや価格、寿命に関する購入前のあらゆる疑問点の解消
なぜ「ゴルフ 距離計 いらない」と言われるのか

- ゴルフで距離計はあったほうがいいのか
- プレーの邪魔になるという懸念点
- レーザー距離計の主なデメリット
- 距離計はゴルフで違反?
- ゴルフ距離計は何年くらい使えるのか?
ゴルフで距離計はあったほうがいいのか

ゴルフで距離計はあったほうがいいですか?という問いに対しては、「スコアアップや上達を目指すのであれば、初心者から上級者まで、全てのゴルファーにとって非常に有用なアイテム」と言えます。
なぜなら、ゴルフは目標までの正確な距離を知ることが、適切なクラブ選択の第一歩となるからです。
多くのゴルフコースには100ヤードや150ヤードを示す杭(ヤーデージ杭)が設置されていますが、これらはグリーンの中心や手前(エッジ)までの大まかな目安に過ぎません。
ボールのある位置からピンまでの正確な距離とは、数ヤードから時には10ヤード以上ずれていることも珍しくありません。
また、ヤーデージ杭はコースの左右どちらかのサイドにあるため、フェアウェイの反対側にボールがある場合は、さらに誤差が大きくなります。
この「なんとなく」の距離感でクラブを選び続ける限り、ショットの精度を高めることは難しくなります。
距離計を使うことで、1ヤード単位の正確な距離を把握できます。
これにより、番手選びの迷いがなくなり、自信を持ってスイングに集中できるようになるのです。
これは結果的にショットの安定につながり、上達を早める大きな要因となります。
プレーの邪魔になるという懸念点

距離計の購入をためらう理由の一つに、プレーの邪魔になるのではないか、という懸念があります。
特に、ショットのたびにケースから出し入れするレーザー距離計に対して、その手間がスロープレーにつながることを心配する声は少なくありません。
確かに、慣れないうちは測定に時間がかかったり、クラブ数本と距離計を一緒に持ち運ぶのが煩わしかったりすることもあるでしょう。
しかし、現在の距離計はこうした懸念を解消するための工夫が凝らされた製品が多くなっています。
携帯性の進化
レーザー距離計は小型・軽量化が著しく進んでおり、ポケットに収まるサイズのものも多数あります。
また、ケースをベルトに取り付けるタイプや、本体に強力なマグネットが内蔵されていてカートの金属部分に直接貼り付けられるモデルも人気です。
これらを活用すれば、出し入れのストレスは大幅に軽減されます。
腕時計型(GPS式)の利便性
腕時計型のGPS距離計であれば、腕に装着しているだけなので、プレーの邪魔になることはほとんどありません。
必要な時に手元を見るだけで、グリーンセンターやハザードまでの距離を瞬時に確認できます。スイング中に腕時計が気になるという方でなければ、最も手軽な選択肢と考えられます。
したがって、自分のプレースタイルに合った形状や携帯方法のモデルを選ぶことで、「プレーの邪魔になる」という問題は十分に解決できるのです。

レーザー距離計の主なデメリット

レーザー距離計は正確性の高さが最大の魅力ですが、いくつかのデメリットも存在します。
これらを事前に理解しておくことが、購入後の後悔を防ぐ鍵となります。
第一に、目標物にレーザーを直接当てて計測するため、手ブレによって目標を捉えにくい場合があります。
特に遠くのピンフラッグを狙う際、手が揺れてしまい、背景の木や丘を測定してしまうという失敗は起こりがちです。
この対策として、多くのモデルにはピンを優先的に測定する「ピンロック機能」や、手ブレ自体を軽減する「手ブレ補正機能」が搭載されています。
高性能な手ブレ補正機能付きのモデルは価格が上がりますが、ストレスなく使いたい方にはおすすめです。
第二に、悪天候に弱いという点が挙げられます。レーザー光は雨粒や霧に反射・拡散してしまうため、雨や霧が濃い状況では正確な計測が困難になることがあります。
第三に、直線状に目標物が見えない状況では計測できません。
例えば、林の中からの脱出を狙う場合や、ドッグレッグホールで見通しが悪い場面では、目標までの距離を測ることが不可能です。
最後に、GPS距離計と比較すると、コース全体のレイアウトや見えないハザードの位置を把握することはできません。
あくまで「点と点を結ぶ」距離を測るためのツールであると理解しておくことが大切です。
距離計はゴルフで違反?

「距離計を使うとルール違反になるのでは?」という心配は、特に競技に参加するゴルファーにとって重要な問題です。
結論から言うと、現在のゴルフ規則では、特定の条件を満たせば距離計の使用は認められています。
2019年のルール大幅改正により、以前とは逆で「ローカルルールで禁止されていない限り、距離計測器の使用は認められる」ということになりました。
ただし、使用が認められるのは「距離」を計測する機能のみです。
以下のような機能は、たとえ機器に搭載されていても、競技中に使用するとルール違反(規則4.3aの違反)となり、罰則の対象となります。
- 高低差(スロープ)を考慮して「打つべき推奨距離」を表示する機能
- 風速や風向きを計測・表示する機能
- クラブ選択を推奨する機能
このため、多くの距離計には、高低差計測機能をオフにできる「競技モード(直線距離モード)」が搭載されています。
さらに、そのモードになっていることが外部から見て分かるように、ランプが点灯・点滅するモデルが競技用の標準となっています。
したがって、公式競技に出る可能性がある方は、スロープ機能のオン・オフが明確に外部から視認できるモデルを選ぶことが必須です。
プライベートなラウンドでは高低差機能を活用し、競技ではオフにするといった使い分けが可能になります。
ゴルフ距離計は何年くらい使えるのか?

ゴルフ距離計の寿命は、その種類(レーザー式かGPS式か)や使用頻度、保管状況によって異なりますが、一般的な目安を知っておくことは購入計画を立てる上で役立ちます。
レーザー距離計の寿命
レーザー距離計の物理的な寿命は比較的長く、一般的に5年から10年程度とされています。
本体の主な構成要素は光学レンズと電子部品であり、落下などの強い衝撃を与えたり、高温多湿な場所で保管したりしなければ、そう簡単に壊れるものではありません。
寿命を左右する主な要因は、内蔵されているバッテリーです。
充電式モデルの場合、繰り返し使用することでバッテリーが劣化し、一度の充電で使用できる時間が短くなっていきます。
電池交換式のモデルであれば、この心配はありません。
GPS距離計の寿命
GPS距離計の寿命も、主な要因はバッテリーの劣化です。
特に腕時計型は日常的に充電を繰り返すため、2~3年でバッテリーの持ちが悪くなったと感じるケースもあります。
また、GPS距離計にはもう一つ「性能的な寿命」が存在します。
これは、メーカーによるコースデータの更新サポートが終了するタイミングです。
新しいゴルフコースが開場したり、既存のコースが改修されたりした場合、データが更新されなければ正確な情報が得られなくなります。
多くのメーカーは長期間サポートを続けますが、古いモデルはいずれサポート対象外になる可能性があることを念頭に置く必要があります。
「ゴルフ 距離計 いらない」は誤解?賢い選び方

- 初心者こそ距離計が必要か解説
- レーザーか距離計腕時計どっちを選ぶ?
- 安いモデルでも機能は十分か
- 初心者におすすめな距離計の選び方
- 結論:ゴルフ距離計はいらないのか?記事のまとめ
初心者こそ距離計が必要か解説

「まだ飛距離が安定しない初心者には距離計は早い」という考え方もありますが、むしろ逆で、初心者こそ距離計を積極的に活用すべきと言えます。
その理由は、上達に不可欠な「自分の本当の飛距離」を客観的に把握できるようになるからです。
多くの初心者は、練習場のマットの上ではナイスショットが打てるのに、コースに出るとうまくいかないという経験をします。
これは、練習場のヤード表示が実際と異なっていたり、平らなマットとコース上の様々なライの違いがあったりするためです。
例えば、練習場で「7番アイアンで150ヤード」と思っていても、実際にコースのフラットなライから打ってみると140ヤードしか飛ばないかもしれません。
この10ヤードのズレを認識しないままプレーを続けると、常にグリーンにショートするという結果を招きます。
距離計があれば、ピンまでの正確な距離が145ヤードと表示された時に7番アイアンで打ち、グリーン手前に着弾したとします。
このとき、「自分の7番アイアンのキャリーは140ヤードなんだ」という正確なデータを得ることができるのです。
このように、一打一打の結果を正確な距離と照らし合わせることで、番手ごとの飛距離を体に覚え込ませることができます。
これは、コースマネジメントの基礎を築き、将来のスコアアップに直結する非常に大切なプロセスです。
レーザーか距離計腕時計どっちを選ぶ?

距離計の購入を考えたとき、多くの人が最初に悩むのが「レーザー距離計」と「GPS距離計(特に腕時計型)」のどちらを選ぶかという点です。それぞれに長所と短所があるため、ご自身のプレースタイルや何を重視するかによって最適な選択は変わります。
特徴 | レーザー距離計 | GPS距離計(腕時計型) |
---|---|---|
正確性 | ◎(誤差±1ヤード以内の高精度) | 〇(数ヤードの誤差が生じる可能性あり) |
計測対象 | 目視できる任意の目標物(ピン、木、バンカー等) | グリーン(手前/中央/奥)、登録されたハザード |
操作性 | 目標物を覗いてボタンを押す手間が必要 | 腕を見るだけで情報を確認(自動更新) |
携帯性 | ややかさばる(専用ケースやマグネットで携帯) | ◎(常に腕に装着しており、邪魔にならない) |
弱点 | 手ブレ、悪天候(雨・霧)、見えない目標物 | GPS衛星の受信状況、バッテリーの持ち |
コース情報 | なし | ◎(コース全体のレイアウトを表示できるモデルも) |
おすすめの人 | ピンポイントの正確な距離を重視する人 | 手軽さとコース全体の戦略を考えたい人 |
レーザー距離計は、とにかく正確な距離を知りたいという方に向いています。
ピンまでの距離はもちろん、目の前の池を越えるのに何ヤード必要か、バンカーの手前に刻むには何ヤード打てばよいか、といった具体的な状況で非常に役立ちます。
一方、腕時計型のGPS距離計は、手軽さが最大の魅力です。
カートからボール地点へ向かう途中でも、手元を見ればグリーンまでの大まかな距離が把握できるため、スムーズにクラブを選択できます。
コース全体のレイプアウトを表示できるモデルなら、初めて回るコースでも戦略が立てやすくなります。
両方のメリットを享受したいゴルファーの中には、両方を携帯する「2台持ち」を選択する人もいます。
安いモデルでも機能は十分か

距離計の価格は、1万円台で手に入るエントリーモデルから、7万円以上するハイエンドモデルまで様々です。
そこで気になるのが、「安いモデルでも機能は十分なのか」という点でしょう。
これに対する答えは、「基本的な距離計測機能だけであれば、安いモデルでも十分に役割を果たします」となります。
1万円台から2万円台で販売されているエントリーモデルの多くは、「直線距離の計測」と「高低差を考慮した推奨距離の表示」という、距離計の最も基本的な2つの機能を備えています。
測定速度や精度においても、数年前のハイエンドモデルに匹敵する性能を持つ機種も少なくありません。
初めて距離計を使う方や、多機能は不要でとにかくコストを抑えたいという方であれば、これらのモデルで満足できる可能性は高いです。
では、高価格帯のモデルとの違いはどこにあるのでしょうか。主な違いは、以下の付加機能にあります。
- 強力な手ブレ補正機能: 遠くのピンもストレスなく捉えられます。
- 表示の見やすさ: 明るく見やすい赤色表示(レッドOLED)や、周囲の明るさに応じて輝度が自動調整される機能などがあります。
- 測定速度: より瞬時に距離が表示されます。
- 付加情報: GPS機能を内蔵しコースマップを表示したり、気温や気圧まで考慮して推奨距離を算出したりする超高性能モデルもあります。
- 質感とデザイン: 本体デザインや素材に高級感があります。
これらの付加機能に魅力を感じるかどうかが、価格差を許容できるかの判断基準となります。
まずはエントリーモデルから試してみて、ゴルフに深くのめり込んでから、より高性能なモデルへステップアップするというのも賢い選択です。
初心者におすすめな距離計の選び方

初心者が最初の1台を選ぶ際には、いくつかのポイントを押さえておくと、購入後の失敗を防ぐことができます。
高機能なモデルも魅力的ですが、まずは自分にとって本当に必要な機能を見極めることが大切です。
高低差(スロープ)計測機能は必須
日本のゴルフコースは山岳地帯に作られていることが多く、打ち上げや打ち下ろしのホールが頻繁に現れます。
見た目の距離と実際に打つべき距離が大きく異なるため、この高低差を補正して推奨距離を教えてくれる機能は、初心者にとって非常に心強い味方になります。
現在販売されているほとんどのモデルに搭載されていますが、購入前に必ず確認しましょう。
携帯性と操作のしやすさ
プレー中にストレスなく使えるかどうかは非常に重要です。小型・軽量であることはもちろん、ボタンの押しやすさや操作方法がシンプルであることもチェックポイントです。
可能であれば、実店舗で実際に手に取ってみて、握りやすさや重さを体感してみることをおすすめします。
手ブレ補正機能の有無
レーザー距離計を選ぶ場合、手ブレ補正機能があると測定が格段に楽になります。
特に、まだ測定に慣れていない初心者の方は、ピンに照準を合わせるのに時間がかかりがちです。
少し予算が上がりますが、この機能があるモデルを選ぶと、プレー中のストレスを大きく減らすことができます。
防水性能
ゴルフは屋外で行うスポーツなので、突然の雨に見舞われることもあります。
日常生活防水程度の性能があれば、多少の雨でも安心して使用できます。ラウンド中に慌てないためにも、防水性能は確認しておきたいポイントの一つです。
これらの点を総合的に考慮し、ご自身の予算と照らし合わせながら、最適な一台を見つけてみてください。
結論:ゴルフ距離計はいらないのか?記事のまとめ

この記事を通じて解説してきたポイントをまとめます。
- 距離計不要論の背景には操作の手間や価格への懸念がある
- ヤーデージ杭はあくまで目安で正確な距離ではない
- 初心者にこそ自分の正確な飛距離を把握するために距離計は有効
- 飛距離の客観的データ蓄積が上達の近道となる
- 現在の距離計は小型軽量化が進みプレーの邪魔になりにくい
- 腕時計型GPSは携帯性に優れ、手軽に情報を得られる
- レーザー距離計はピンポイントの距離を正確に測れるのが強み
- レーザー式のデメリットは手ブレや悪天候、見えない目標物
- 手ブレ補正機能付きモデルがストレスを軽減する
- ルール上、高低差機能オフでランプが点灯すれば競技でも使用可能
- 寿命はバッテリー劣化が主因でレーザー式は5年以上使える
- 1万円台の安いモデルでも基本的な距離計測機能は十分
- 高価格帯モデルは手ブレ補正や表示の見やすさ等の付加価値がある
- 選ぶ際は高低差計測機能、携帯性、操作性を重視する
- 最終的に「ゴルフ距離計はいらない」と考えるか必要と考えるかは個人のスタイルによるが、スコア向上を目指すなら持つべきツールである
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