「パター練習は効果絶大」とよく聞くけれど、具体的にどんな効果があるのか、疑問に思っていませんか?
この記事では、パター練習を毎日続けるとどんな効果があるのかという基本から、プロが実践する練習方法、そしてスコアメイクの鍵を握る距離感を出すコツまでを徹底解説します。
パターの練習は何メートルくらいが効果的ですか?という疑問や、パターマットは意味ないのか?といったよくある悩みにもお答えします。
さらに、自宅でのおすすめマットや練習器具、スマホの活用法、身長170cmの人のパターは何インチが最適か、パターはしっかり握るべきか、そして距離感の指標となる753の法則とは何かまで、あなたのパッティングを劇的に変える情報を網羅しました。
記事のポイント
- パターがスコアの40%を占める理由と練習の重要性
- プロが実践する具体的な練習ドリルとメンタル術
- 自宅でできる効果的な練習方法とおすすめ練習器具
- 自分に合ったパターの選び方(長さ・握り方)の基本
パター練習は効果絶大!スコアを変える基本

- パター練習を毎日続けるとどんな効果があるの?
- パター練習は何メートルくらいが効果的ですか?
- パターで距離感を出すコツは?
- プロが実践する練習方法とは
- メンタル強化もスコアアップの鍵
パター練習を毎日続けるとどんな効果があるの?

Ace on greenイメージ画像
「パターを制する者はゴルフを制す」という格言がある通り、パター練習はスコアアップに最も直結する、まさに効果絶大な練習です。
では、なぜそれほど重要なのでしょうか。その理由は、パッティングがゴルフスコア全体に占める割合の大きさにあります。
スコアの約40%はパット数が占める
一般的に、1ラウンド(18ホール)の総打数のうち、パット数が占める割合は約40%と言われています。
例えば、スコア100で回る人の場合、そのうちの40打はグリーン上で費やされている計算になります。
ドライバーショットも1打、50cmのパットも同じ1打です。この40打を数打でも減らすことができれば、スコアは劇的に改善します。
毎日パター練習を続けることで得られる具体的な効果は以下の通りです。
- ストロークの安定化:反復練習により、毎回同じ軌道でパターを振れるようになります。これにより、方向性が安定し、「思ったところに打てる」という自信が生まれます。
- 距離感の向上:継続することで、振り幅とボールの転がる距離の関係性が体に染み込みます。3パットが激減し、スコアメイクが格段に楽になります。
- メンタルの強化:「これだけ練習したのだから大丈夫」という自信が、プレッシャーのかかる場面でのミスを防ぎます。
ドライバーの練習も楽しいですが、スコアを最も手っ取り早く縮めたいなら、毎日5分でもパターに触れる習慣をつけることが、何よりの効果的なのです。
パター練習は何メートルくらいが効果的ですか?

パター練習と一言で言っても、どの距離を重点的に練習すれば良いか迷いますよね。結論から言うと、スコアアップに最も効果的なのは「1〜2メートルのショートパット」です。
「え、ロングパットの方が難しいから、そっちを練習すべきじゃないの?」と思われるかもしれません。
もちろんロングパットの距離感を養うことも重要ですが、アマチュアゴルファーがスコアを崩す最大の原因は、この「入れごろ外しごろ」と言われる短い距離を外してしまうことにあるのです。
プロゴルファーですら、練習時間の多くをこのショートパットの反復練習に費やしています。
なぜなら、この距離に絶対的な自信を持つことが、スコアメイク全体の土台となるからです。
理想的な距離配分
もし自宅のパターマットで練習するなら、以下のような距離配分を意識すると効果的です。
- 1メートル以内の練習(練習全体の50%):「絶対に外さない」という感覚を体に染み込ませます。これが3パット撲滅の第一歩です。
- 2メートルの練習(練習全体の30%):パーパットや微妙なボギーパットなど、ラウンドで最もプレッシャーがかかる距離です。ここでの成功率を上げることが、スコア「100切り」や「90切り」の鍵となります。
- 3メートル以上の練習(練習全体の20%):この距離は「入れる」というより、「OKの距離に寄せる」ことを目的とします。2パットで確実に上がための距離感を養います。
パターで距離感を出すコツは?

パターの距離感が合わない最大の原因は、インパクトの強弱、つまり「パンチが入ったり、ゆるんだり」することでボールの転がりが安定しない点にあります。
プロや上級者は、インパクトの強さではなく、「振り幅」で距離感をコントロールしています。
この「振り幅」で距離感を出すためのコツは以下の3つです。
- ストロークのテンポを一定にする
1メートルのパットでも、10メートルのパットでも、「イチ、ニ」と心の中で唱えるなど、常に同じリズムで振ることを心がけましょう。メトロノームアプリなどを活用するのも効果的です。 - バックスイングとフォロースルーの幅を対称にする
テークバックで引いた分だけ、フォロースルーでもヘッドを出す「振り子」のようなイメージを持つと、ストロークが安定します。 - 自分だけの「距離のものさし」を作る
「両足のつま先の幅まで振ったら5歩転がる」「肩幅まで振ったら10歩転がる」というように、自分の振り幅と転がる距離(歩測)の基準を作りましょう。これが、その日のグリーンの速さに対応するための土台となります。
ラウンド前の練習グリーンでは、まずこの「基準の振り幅(例:肩幅)」で数球打ち、何歩転がるかを確認します。
例えば「いつもは10歩なのに、今日は12歩転がるな。今日はグリーンが速いぞ」とアジャストしていくのです。
プロが実践する練習方法とは
プロゴルファーは、アマチュアが想像する以上に、地道で基礎的な練習に多くの時間を費やしています。
彼らは、派手な練習よりも、一見すると単調に見える反復練習の中にこそ、スコアを安定させる真髄が隠されていることを知っているのです。
ここでは、特別な器具がなくても自宅のリビングで今日から真似できる、プロが実践する効果絶大な練習方法を厳選してご紹介します。
これらのドリルは、あなたのパッティング技術を根本から見直すきっかけになるはずです。
ティッシュ箱を使ったフェース面の可視化ドリル

まずご紹介するのは、インパクトの瞬間にフェース面がターゲットに対して真っ直ぐ(スクエアに)当たっているかを確認するための、非常にシンプルかつ効果的なドリルです。多くのゴルファーは、自分では真っ直ぐ打っているつもりでも、無意識のうちにフェースが開いたり(右を向く)、閉じたり(左を向く)しているものです。このドリルは、その無意識の癖を「可視化」してくれます。
【準備するもの】
- パター
- ティッシュ箱(中身が入った状態の四角い箱なら何でもOK)
【練習手順】
- ボールの代わりに、パターマットや床の上にティッシュ箱を置きます。箱の側面が、打ち出したい方向に対して垂直になるようにセットしてください。
- 実際にパッティングする時と同じようにアドレスを取り、ストロークしてティッシュ箱を打ちます。
- 打ち出されたティッシュ箱の動きを注意深く観察します。
【チェックポイント】
- 理想的な動き:ティッシュ箱が回転せず、氷の上を滑るようにスーッと真っ直ぐ前に進む。これは、フェース面がインパクトの瞬間に完全にスクエアに当たっている証拠です。
- NGな動き①(引っ掛け):ティッシュ箱が左に回転しながら進む。これは、インパクトでフェースが被って(閉じて)当たっているサインです。
- NGな動き②(プッシュアウト):ティッシュ箱が右に回転しながら進む。これは、インパクトでフェースが開いて当たっているサインです。
この練習の素晴らしい点は、ボールと違ってティッシュ箱は少しでもフェース面がズレると正直に回転してくれるため、自分の癖が一目瞭然になることです。
真っ直ぐ滑るようになるまで繰り返すことで、スクエアなインパクトの感覚が自然と身につきます。
カップ周りにボールを置く「クロックドリル」

次にご紹介するのは、多くのトッププロがラウンド前の練習グリーンで必ずと言っていいほど行っている、ショートパットの総合練習「クロックドリル」です。
この練習は、方向性、距離感、そしてメンタルのすべてを同時に鍛えることができる、非常に効率的なドリルです。
【準備するもの】
- パター
- ボール8個〜12個
- カップ(またはパターマットのカップ、目標物)
【練習手順】
- カップを中心に、時計の文字盤をイメージして、全方位にボールを置きます。距離は、最もプレッシャーのかかる1メートルに設定するのが基本です。
- 例えば、3時、6時、9時、12時の位置から始め、慣れてきたらボールの数を増やしていきます。
- 時計回りに、順番に全てのボールをカップインさせることを目指します。
【このドリルの「キモ」となるルール】
途中で一つでも外したら、ペナルティとしてまた最初(1球目)からやり直します。
【得られる効果】
- 全方位の傾斜への対応力:同じ1メートルの距離でも、真っ直ぐなライン、微妙なスライスライン、フックライン、上り、下りと、あらゆる傾斜を一度に練習することができます。これにより、コース上での対応力が格段に向上します。
- 絶大なメンタル強化:「これを外したら、また最初から…」というプレッシャーは、本番の痺れるパーパットの緊張感を擬似的に作り出します。最後の1球を沈める時のプレッシャーは相当なものです。この練習をクリアできるようになれば、本番での1メートルのパットが、驚くほど簡単に感じられるようになります。
いかがでしたでしょうか。プロの練習は、決して特別なものではありません。
むしろ、誰にでもできる地道な基礎練習を、とてつもない集中力と回数で繰り返しているのです。
今日からこのドリルをあなたの練習に取り入れて、プロの思考と技術に一歩近づいてみませんか?
メンタル強化もスコアアップの鍵

「パットに型なし」と言われる一方で、上手い人に共通しているのが「メンタルの強さ」です。
特に短いパットでは、技術的なミスよりも「外したらどうしよう」という不安が原因で失敗することが多くあります。
メンタルを強化するためには、以下の2つの意識が重要です。
1. ポジティブなイメージを持つ
打つ前に、ボールが綺麗な線を描いてカップに吸い込まれるイメージを鮮明に思い描きしょう。
「入るイメージ」を持つことで、体は自然とスムーズに動きます。
逆に「外れるかも」という不安は、体の硬直を招き、ミスの原因となります。
2. 苦手意識を捨てる
「パターが苦手だ」と思い込んでいると、練習にも身が入らず、本番でも委縮してしまいます。
「スコアの40%を占める最も重要なクラブだ」とポジティブに捉え、練習を楽しみましょう。
短い距離からでも成功体験を積み重ねることが、苦手意識を克服する一番の薬です。
関連記事:ゴルフのメンタル強化に役立つ、タイガー・ウッズや偉人たちの名言20選

パター練習の効果絶大!自宅でできる上達法
- 自宅で使うおすすめのマットと練習器具
- パターマットは意味ないって本当?
- パター練習にスマホを活用する方法
- パターはしっかり握るべきですか?
- 距離感を養う「753の法則」とは?
- 身長170cmの人のパターは何インチが最適?
- まとめ:パター練習は効果絶大!継続が力なり
自宅で使うおすすめのマットと練習器具

自宅でのパター練習を効果的に行うためには、質の良い練習器具への投資が不可欠です。
ここでは、多くのゴルファーに支持されている定番のマットと、練習効果を倍増させる器具をご紹介します。
パターマットのおすすめ
パターマットを選ぶ上で重要なのは、「ボールの転がりがリアルなこと」と「シンプルなデザインであること」です。
ティーチングプロの平野茂氏も、コロがりの質を重視しています。
製品名 | 特徴 | 価格帯 |
---|---|---|
PuttOUT ミディアムパターマット | 厚みがあり、実際のグリーンに近いスムーズな転がりを再現。デザインもシンプルでタッチを磨く練習に最適と高評価。 | 約15,000円 |
ダイヤパターグリーンHD2020 | 芝に近い見た目ながら、ボールがスーッと伸びる高速グリーンを再現。コスパが非常に高く、ベストバイに選ばれることも。 | 約3,000円 |
パターマット工房 SUPER-BENT | 日本製で高品質。リアルなベント芝の質感を追求しており、多くのゴルファーから支持されています。 | 約4,000円 |
↓評判のPuttOUT ミディアムパターマットはこちら↓

あると便利な練習器具
- パッティングレール:金属製のレールの上をボールが落ちないように打つ練習器具。フェース面を真っ直ぐ使う感覚が身につきます。
- パッティングミラー:鏡になっており、自分の目の位置や肩のラインがターゲットに対してスクエアに構えられているかを確認できます。
- PuttOUT プレッシャーパットトレーナー:放物線状の器具で、完璧なタッチとラインで打てたボールだけが中央のポケットに収まる設計。ゲーム感覚で練習でき、3パットが激減すると評判です。

パターマットは意味ないって本当?

「パターマットで練習しても、本番のグリーンとは違うから意味ない」という声を聞くことがあります。
これは、半分正解で半分間違いです。
「意味ない」練習とは?
もし、ただ漫然とカップに入れることだけを目的に、ボールを打ち続けているのであれば、その練習の効果は薄いでしょう。特に、カップ手前に急な上り傾斜があるタイプのマットで、強く打つ癖がついてしまうと、実際のグリーンでのタッチが合わなくなってしまう可能性があります。
しかし、パターマットは「正しいストロークを体に染み込ませる」という目的においては、非常に効果的なツールです。
効果的なパターマットの活用法
- 方向性の確認:ボールに直線を引いて、その線がよれずに真っ直ぐ転がっているかを確認する。これは、フェースの芯でボールを捉え、順回転を与えられているかのチェックになります。
- ストローク軌道の確認:マット上のガイドラインなどを利用して、パターヘッドが真っ直ぐ引いて真っ直ぐ出せているかを確認します。
- 再現性の向上:毎日同じ環境で練習することで、自分の基準となるストロークを体に覚え込ませることができます。
パターマットは「距離感」を完璧に養う場所ではなく、「安定したストロークの土台」を作るための最高のツールと考えるのが正解です。
↓評判のPuttOUT ミディアムパターマットはこちら↓

パター練習にスマホを活用する方法

現代のパター練習では、スマートフォンが非常に強力なコーチになってくれます。
自分のスイングを客観的に見ることは、上達への最短ルートです。
1. スイング動画の撮影と分析
イスの座面などにスマホを置き、自分のパッティング姿を動画で撮影してみましょう。
特に、ストローク中の顔や頭の動きをチェックするのがおすすめです。
- インパクトで頭が動いていないか(ヘッドアップ)
- 目でボールを追いかけていないか
自分では動いていないつもりでも、映像で見ると驚くほど動いていることが多いです。
頭の軸がブレない安定したストロークを身につけるのに役立ちます。
2. アプリの活用
近年では、スマホアプリと連携するパターマットも登場しています。「SAVE PUTT Practice Mat」などは、アプリで練習を記録し、パッティングの傾向をデータとして可視化してくれます。
自分の弱点が数値で分かるため、練習の効率が格段に上がります。
パターはしっかり握るべきですか?

グリップの強さ(プレッシャー)は、多くのゴルファーが悩むポイントです。「ゆるゆるが良い」という教えもあれば、「しっかり握るべき」という意見もあります。
結論としては、「ゆるすぎず、強すぎず、しかし手首の余計な動きを抑えられる程度には、しっかりと握る」のが正解と言えます。
多くのプロは「グリップをゆるく握る」ことを推奨していますが、これは手先でこねるのではなく、肩や背中といった大きな筋肉でストロークするためです。
しかし、アマチュアがこれを真似してゆるく握りすぎると、インパクトでフェース面がブレてしまい、方向性が安定しません。
特に、フォローでヘッドが返ってしまったり(引っ掛けの原因)、被ってしまったりするミスが多い人は、グリップを少ししっかり目に握ることで、フェース面の管理がしやすくなります。
ショットではフェースターンが必要ですが、パターでは不要な動きだからです。
まずは、両手の親指がグリップの平らな面にしっかりフィットする「逆オーバーラッピンググリップ」で、安定した握り方を見つけることから始めましょう。
距離感を養う「753の法則」とは?

「753の法則」とは、パッティングの距離感を養うための、ある種の目安となる考え方です。
一定のリズム(80ビート程度)で、一定の振り幅(例:10cm引いて10cm出す)でストロークした際に、ボールがどれだけ転がるかを傾斜別に数値化したものです。
- 7:下り傾斜で7歩分転がる
- 5:平坦なグリーンで5歩分転がる
- 3:上り傾斜で3歩分転がる
この法則の目的は、数字を暗記することではありません。「同じ振り幅でも、傾斜によってこれだけ転がりが変わる」という感覚を体に染み込ませることにあります。
この基準を元に、歩測した距離に応じて振り幅を調整していくことで、勘だけに頼らない、再現性の高い距離感を手に入れることができるのです。
身長170cmの人のパターは何インチが最適?

多くのアマチュアゴルファーがスコアメイクに苦しむ原因の一つに、実は「自分に合っていない長さのパターを使っている」という、見過ごされがちな問題が隠されています。
特に、日本のゴルフショップで標準的に販売されている34インチや35インチのパターは、多くの日本人ゴルファーにとって長すぎるケースが非常に多いと、多くの専門家が指摘しています。
長さが合わないパターを使い続けると、無意識のうちに不自然な構え(アドレス)になり、ストロークが安定しないだけでなく、スコアの生命線である「距離感」まで狂わせてしまうのです。
もちろん、パターの最適な長さは、単に身長だけで一概に決まるものではありません。
個人の「腕の長さ」や「アドレス時の前傾姿勢の深さ」といった身体的な特徴やスタイルによっても変わってきます。
しかし、まずは自分にとっての基準となる一般的な目安を知ることが、3パットを撲滅し、スコアを改善する一本を見つけるための重要な第一歩となります。
身長170cmの場合の「黄金比」は33インチ前後
クラブフィッターでありPGA公認インストライターでもある関雅史氏は、自身の著書の中で「身長170cmの平均的な日本人男性の場合、32.5インチから33インチの長さのパターが最もフィットする」と述べています。
これは、多くのゴルフショップで「標準」として置かれている34インチよりも、1インチ(約2.54cm)以上も短い数値です。
この事実は、世界のトッププロのクラブセッティングを見てみると、より明確になります。
彼らは自身のパフォーマンスを最大化するために、1インチ、いや0.5インチの長さにまでこだわって調整しています。
プロゴルファー | 身長 | 使用パター長さ(目安) |
---|---|---|
ローリー・マキロイ選手 | 175cm | 33インチ |
石川 遼選手 | 175cm | 33インチ |
フィル・ミケルソン選手 | 191cm | 33インチ |
松山 英樹選手 | 180cm | 34インチ |
身長175cmのマキロイ選手や石川選手が33インチ、190cmを超える長身のミケルソン選手でさえ33インチを使用していることからも、多くの日本人アマチュアにとって34インチがいかに長いかがお分かりいただけるでしょう。
タイガー・ウッズ選手(身長185cm)のように、近年では年齢による体の変化に合わせて前傾を浅くするために、あえて長めのパター(35.25インチ)を使用するケースもありますが、基本的には自身の身長に対して少し短めのパターを選択するプロが多いのが現実です。
なぜ「少し短めのパター」の方が良いのか?
では、なぜ専門家や多くのプロは、少し短めのパターを推奨するのでしょうか。
それには、パッティングの再現性を高めるための、明確なメリットが存在します。
- 自然なアドレスが取れる:両腕を肩から自然にストンと垂らした位置でグリップできるため、上半身の余計な力が抜け、リラックスした状態で構えることができます。
- 目の真下にボールをセットしやすい:長すぎるパターでは体が起き上がり、ボールを体から離して構えがちです。適切な長さであれば、正しい前傾姿勢が取りやすくなり、パッティングの基本である「ボールを目の真下に置く」というポジションを作りやすくなります。これにより、ターゲットラインに対して真っ直ぐ構えやすくなるのです。
- 安定した振り子運動が可能になる:腕と肩で作る五角形が崩れにくく、手先の余計な動きを抑えた、再現性の高い「振り子」のようなストロークがしやすくなります。これが、特にショートパットの方向性を安定させる上で絶大な効果を発揮します。
「でも、今使っている34インチのパターをすぐに買い替えるのは難しい…」と感じますよね。
でしたら、まずはご自宅のパターマットで、今お使いのパターをグリップの1インチ(指2本分くらい)下で短く持って試してみてください。
もし、それでストロークが安定したり、いつもより芯に当たりやすくなったりするようであれば、あなたの適正レングスはもっと短い可能性があります。
その場合は、ゴルフショップで専門家に相談の上、シャフトをカットしてもらうか、短いパターを試打してみる価値が十分にありますよ。

まとめ:パター練習は効果絶大!継続が力なり
この記事では、パター練習がいかにスコアアップに効果絶大であるか、そしてその効果を最大化するための具体的な方法について、多角的に解説しました。
最後に、重要なポイントをまとめます。
- パット数はスコアの約40%を占め、練習の効果が最もスコアに直結する
- 毎日5分でも継続することで、ストロークの安定と距離感の向上が見込める
- 練習は1〜2メートルのショートパットを中心に、絶対的な自信をつけることが最優先
- 距離感はインパクトの強弱ではなく「振り幅」と「一定のテンポ」で作り出す
- プロは地道な基礎練習を徹底しており、アマチュアも真似できるドリルが多い
- パターマットは「安定したストロークの土台作り」に非常に有効なツール
- スマホでの動画撮影は、自分の癖を客観的に知るための強力な武器になる
- グリップはゆるすぎず、手首の動きを抑えられる程度にしっかり握るのが基本
- 753の法則などを参考に、傾斜による転がりの違いを体に覚え込ませる
- 身長170cmなら33インチ前後が目安。多くの人は長すぎるパターを使っている可能性がある
- 自分に合った練習器具やパターを見つけることも上達への近道
- 練習の効果を信じ、楽しみながら継続することが何よりの力となる
この記事も読まれています



