ゴルフが好きで、人に教えることを仕事にしたいと考えたとき、「ティーチングプロの年収は一体どれくらいなのだろう?」と気になりますよね。
PGAやJLPGAで認定されるプロ資格ですが、その年収はA級やB級といったランクの違いによっても変わります。
特にA級の年収やB級の年収の具体的な金額、PGAティーチングプロの年収とJLPGAティーチングプロの年収の差も知りたいところです。
また、有名なプロはどれほど稼いでいるのでしょうか。
この記事では、ゴルフティーチングプロになるにはどうすれば良いのか、資格取得に必要な難易度や実技試験で求められるスコア、そして気になる資格費用まで、あなたの疑問に網羅的に答えていきます。
記事のポイント
- ティーチングプロのA級・B級による年収の違いがわかる
- PGAとJLPGAそれぞれの収入事情がわかる
- 資格取得に必要な試験の難易度や費用がわかる
- 年収を上げるためのキャリアパスがわかる
ティーチングプロの年収はいくら?級や所属団体で変わる収入

- ティーチングプロA級の年収相場
- ティーチングプロB級の年収相場
- PGAティーチングプロの年収は?
- JLPGAティーチングプロの年収は?
- 有名ティーチングプロの収入事情
- 資格によるa級とb級の違いを比較
ティーチングプロA級の年収相場

ティーチングプロの最上位資格であるA級保有者の年収相場は、おおむね300万~400万円ほどと言われています。
これはゴルフスクールなどに所属して勤務する場合の平均的な金額です。
ただ、これはあくまで目安の数字であり、働き方によって収入は大きく変動します。
例えば、個人事業主として自身のスクールを開業したり、人気のレッスンプロとして独立したりする場合、年収1,000万円以上を稼ぐ人も少なくありません。
メディアに取り上げられるほどの知名度を持つようになれば、ツアープロ並みの収入を得ることも夢ではない世界です。
A級資格は、その権威性から集客において有利に働くことが多く、高単価のレッスンを提供しやすくなるため、高収入を目指す上では強力な武器となります。
A級プロの働き方と収入モデル
- スクール所属:安定した給与。年収300万~500万円が中心。
- 個人事業主:集客力次第で高収入が可能。年収1,000万円超えも。
- プロコーチ:ツアープロとの契約。契約金や成果報酬でさらに高収入。
このように、A級資格を持っているからといって誰もが高収入を得られるわけではなく、資格を活かしてどのようなスタイルで活動するかが、年収を大きく左右する鍵となります。
ティーチングプロB級の年収相場

ティーチングプロとしてのキャリアのスタート地点となるB級保有者の年収相場も、A級と同様に300万~400万円ほどです。
多くのB級プロは、ゴルフ練習場やゴルフスクールの講師として安定した収入を得ています。
B級資格を持っている時点で、ゴルフ指導者として十分なスキルと知識を有していると公的に認められているため、レッスンプロとして活動するには十分な信頼性を持ちます。
そのため、基本的な年収レンジはA級と大きく変わらないのが実情です。
「A級とB級で年収の相場が変わらないなら、B級のままでも良いのでは?」と思うかもしれません。
確かに安定した収入を得るだけであればB級でも十分ですが、将来的に独立や大きな成功を目指すなら、やはりA級という肩書きが有利に働く場面が多いでしょう。
しかし、こちらもA級と同様に収入には個人差が非常に大きいです。
たとえB級であっても、指導の分かりやすさや人柄で人気が出れば、多くの生徒を受け持つことで収入を増やすことは可能です。
最終的には、資格のランクだけでなく、個人の指導力や営業力、人間的魅力が収入に直結するといえるでしょう。
PGAティーチングプロの年収は?

男性・女性ともに取得が可能なPGA(日本プロゴルフ協会)認定のティーチングプロの年収も、平均すると300万~500万円の範囲に収まることが多いようです。
PGAは日本におけるゴルフプロの認定団体として最も歴史と権威があり、この資格を持つことは指導者としての信頼の証となります。
ゴルフ場や練習場、インドアゴルフスクールなど、活躍の場は多岐にわたります。
以前は男性の資格というイメージが強かったですが、2020年度から女性の受験も可能になり、門戸が広がりました。
PGAの資格は、しっかりとしたゴルフ理論や指導法を体系的に学ぶことができるため、質の高いレッスンを提供できる指導者として評価されやすい傾向にあります。
PGAプロの主な就職先
PGAの資格保有者は、全国のゴルフ場、ゴルフ練習場、インドアゴルフスクールなどでインストラクターとして勤務するケースが一般的です。
安定した雇用形態を求める方にとっては魅力的な選択肢となります。
もちろん、ここから独立して高収入を目指す道もあります。
PGAというブランド力は、自身のスクールを開業する際の大きな助けとなるでしょう。
JLPGAティーチングプロの年収は?

女性のみが取得できるJLPGA(日本女子プロゴルフ協会)認定のティーチングプロフェッショナル会員の年収相場も、PGAと同様に300万~400万円ほどです。
近年、女性ゴルファーの増加に伴い、女性指導者の需要は非常に高まっています。
特に初心者や女性の生徒からは、同じ女性のプロに教わりたいというニーズが強く、JLPGAの資格は大きな強みになります。
JLPGAのティーチングプロは、ゴルフの技術指導はもちろん、ゴルフの楽しさやマナーを伝える役割も担っており、その活動は高く評価されています。
働き方としては、スクール講師や個人レッスンが主ですが、人気が出ればメディアでの解説やレッスン本の出版など、活躍の場を広げることも可能です。
PGAとJLPGAのどちらの資格が年収面で有利ということは一概には言えません。
重要なのは、それぞれの団体が持つ特色を理解し、自身のキャリアプランに合った資格を選択することです。
有名ティーチングプロの収入事情

これまで紹介してきた年収相場は、あくまで一般的なゴルフ指導者の話です。一方で、テレビや雑誌、YouTubeなどで活躍する有名ティーチングプロの年収は、数千万円から、中には1億円を超える人もいると言われています。
例えば、有名ツアープロのコーチとして実績を残した指導者は、その知名度とブランド力で桁違いの収入を得ることが可能です。
有名プロの主な収入源
- プロ選手との契約金:年間契約で数百万~数千万円。
- メディア出演料:テレビや雑誌、イベント出演。
- 書籍やDVDの印税:ベストセラーになれば大きな収入に。
- オンラインサロンやレッスン動画:YouTubeの広告収入や有料会員からの収益。
- スポンサー契約:用具メーカーなどとの契約。


渋野日向子選手を育てた青木翔コーチや、松山英樹選手の活躍を支えた目澤秀憲コーチのように、選手を成功に導くことで自身の価値も飛躍的に高まります。
ただし、これはティーチングプロの中でもごく一握りの成功例であり、ここまでの地位を築くには、卓越した指導理論と実績、そしてセルフプロデュース能力が不可欠です。
資格によるa級とb級の違いを比較

ティーチングプロのA級とB級では、年収相場に大きな差はありませんが、資格の位置づけや取得プロセス、役割には明確な違いがあります。
どちらの資格を目指すかを考える上で、これらの違いを理解しておくことが重要です。
項目 | ティーチングプロ B級 | ティーチングプロ A級 |
---|---|---|
位置づけ | ティーチングプロ資格の出発点 | ティーチングプロ資格の最上位 |
取得条件 | 所定の試験(実技・筆記等)に合格 | B級資格取得後、さらに講習会を受講 |
主な役割 | 一般的なゴルフ指導 | 高度な指導、ジュニア育成(ジュニア指導員資格を同時取得) |
権威性 | 指導者として十分な信頼性を持つ | より高い専門性と信頼性を持つ |
B級は、まずプロとして活動するための登竜門です。
この資格を取得することで、公的に「ティーチングプロ」を名乗れるようになります。
一方、A級はB級取得者がさらに専門性を高めるためのステップアップ資格です。
特に「ジュニア指導員」の資格が同時に取得できる点は、子供たちへの指導を考えている方にとって大きなメリットと言えるでしょう。
レッスンの対象範囲が資格によって法的に制限されるわけではありませんが、やはりA級の肩書きは集客やビジネス展開において有利に働くことが多いのが現実です。
ティーチングプロの年収を左右する資格取得の道のり

- ゴルフティーチングプロになるには?
- 試験の難易度と合格率の目安
- 実技試験で求められるスコアとは
- 資格費用は総額いくらかかる?
ゴルフティーチングプロになるには?

ゴルフティーチングプロを名乗るためには、PGAまたはJLPGAが実施する資格認定試験に合格し、会員として登録する必要があります。
資格がなくてもゴルフを教えることは可能ですが、これらの公的な資格は、指導者としての信頼性を担保する上で非常に重要です。
資格取得までの道のりは、決して平坦ではありません。大まかな流れは以下のようになっています。
資格取得までの基本的な流れ(PGA B級の場合)
- 書類審査:ゴルフ経歴やレポート(課題作文)などを提出します。
- プレ実技審査:ゴルフ場でのプレー審査。まず最初の関門です。
- 実技審査:より高いレベルが求められるプレー審査。上位者のみが通過できます。
- 最終審査:筆記試験(ルールや教本)と面接が行われます。
- B級講習会:合格者が受講。指導法やトレーニング論などを学びます。
- 入会セミナー:講習の最終段階。これを経て正式に入会となります。
見ての通り、単にゴルフが上手いだけでは合格できません。
プレー技術、ゴルフに関する知識、そして指導者としての適性が総合的に問われる、厳しいプロセスが待っています。
試験の難易度と合格率の目安

ティーチングプロ試験の難易度は非常に高いと言えます。
具体的なPGAのB級試験を例に挙げると、最終的な合格率は毎年50%前後で推移しているようです。
つまり、受験者の約半分が不合格になる計算です。
特に難関とされるのが実技審査です。
ここで多くの受験者がふるいにかけられます。
ただ、もし筆記試験で不合格になった場合でも、実技審査を通過していれば、翌年度の試験に限り実技審査が免除されるという救済措置もあります。
このため、一度の失敗で諦めずに挑戦を続ける受験者も少なくありません。
合格率50%の現実
合格率50%と聞くと、二人に一人は受かるのか、と感じるかもしれません。
しかし、受験者は皆、ゴルフに自信のある腕自慢ばかりです。
その中での50%ですから、生半可な実力では通過できない、非常に狭き門であると認識しておく必要があります。
簡単ではないからこそ、この資格は価値を持ち、取得できれば指導者としての大きな信頼と自信につながるのです。
実技試験で求められるスコアとは

ティーチングプロ試験の合否を大きく左右する実技試験では、具体的にどれくらいのスコアが求められるのでしょうか。
PGA B級試験を例に見ると、非常に高いレベルのプレー技術が要求されることがわかります。
試験は2日間にわたって行われ、合計36ホールのストロークプレーで審査されます。
- プレ実技審査:36ホールで168ストローク以内(18ホール換算で平均84)
- 実技審査:36ホールで158ストローク以内(18ホール換算で平均79)
特に本審査となる実技審査では、コンスタントに70台でプレーできる技術がなければ、通過は難しいでしょう。
さらに、実技審査ではスコア基準を満たすだけでなく、「上位80位タイまで」といった順位の条件も加わることがあります。
これは、他の受験者との競争にも勝たなければならないことを意味します。
プロの試合を見ていると70台は当たり前のように感じますが、これをプレッシャーのかかる試験の場で安定して出すのは至難の業です。
日頃の練習の質と量が問われますね。
A級とB級で求められるスコアに規定上の大きな差はありませんが、どちらの資格を目指すにせよ、プロ級の腕前が必須であることは間違いありません。
資格費用は総額いくらかかる?

ティーチングプロの資格取得には、技術や知識だけでなく、相応の費用も必要となります。計画的に資金を準備しておくことが重要です。
PGAのB級資格を取得する場合、総額で最低でも120万円以上はかかると考えておくのが良いでしょう。これはあくまで受験料や講習会費、入会金といった直接的な費用のみです。
項目 | 費用(目安) | 備考 |
---|---|---|
受験関連費用 | 約66,000円 | 受験料 + 書類審査料 |
B級講習会受講料 | 約700,000円 | 前期・後期の合計 |
PGA入会金 | 約460,000円 | 合格後に必要 |
合計 | 約1,226,000円 | – |
見えない費用にも注意
上記の費用に加えて、実技審査が行われるゴルフ場までの交通費や宿泊費、講習会期間中の生活費なども別途必要になります。
遠方に住んでいる場合は、これらの費用もかなりの額になる可能性があります。
さらに、最上位のA級資格を目指す場合は、ここから追加でA級講習会の受講料(約30万円)と、それに伴う諸経費がかかります。
ティーチングプロになるということは、まさに自分自身への大きな投資と言えるでしょう。
ティーチングプロの年収は?この記事の総まとめ
記事のポイントをまとめます。
- ティーチングプロの平均年収は300万から400万円が相場
- 働き方によって年収1000万円以上を稼ぐことも可能
- A級とB級で年収相場に大きな差はない
- 個人開業で成功するにはA級の権威性が有利に働く
- PGAとJLPGAという2つの主要な認定団体がある
- 有名プロコーチの年収は数千万から億単位になることもある
- 資格取得にはまずB級試験の合格が必要
- A級はB級取得後に講習を受けることで取得できる最上位資格
- A級はジュニア指導員資格も同時に取得可能
- B級試験の合格率は約50%前後
- 実技試験ではコンスタントに70台で回るスコアが求められる
- 資格取得には受験料や講習会費など総額100万円以上が必要
- 資格がなくてもインストラクターとして活動は可能
- SNSや動画配信の活用が収入アップの鍵になる
- 最終的には指導力と集客力が年収を大きく左右する
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