練習の勲章とも言えるゴルフグローブの破れですが、実は「どこが破れるか」によって、あなたのグリップやスイングの癖が分かってしまうことをご存じでしょうか。
この記事では、ゴルフグローブが破れる場所から分かるスイングの問題点を詳しく解説します。
なぜ小指球が破れるのか、プロが破れる場所との違い、そして適切な替え時まで具体的に見ていきましょう。
さらに、そもそも破れにくいおすすめグローブの選び方や、グリップ力を高めるシリコン付きの効果、大切なグローブを長持ちさせる補強や補修のコツまで、あなたのゴルフを上達させるヒントを網羅してお届けします。
記事のポイント
- グローブが破れる場所から分かるグリップやスイングの問題点
- 長持ちする破れにくいグローブの選び方
- グローブの寿命を延ばす補強や補修のテクニック
- 適切なグローブの替え時とおすすめモデルの紹介
ゴルフグローブが破れる場所でわかるスイングの癖

- グローブが破れる場所と原因
- プロはどこが破れる場所なのか?
- 小指球が破れるのはなぜ?
- 破れ方でわかるグリップの問題点
- グローブの替え時はいつ?
グローブが破れる場所と原因

ゴルフグローブが破れる主な原因は、大きく分けて2つあります。
それは、グリップとの間で過度な摩擦が起きていることです。
この摩擦は、主に以下の二つの状況で発生します。
一つ目は、グリップを強く握りすぎている(力み)ケースです。
飛ばしたいという意識が強すぎると、無意識にグリップへ過剰な力がかかり、グローブの特定の箇所が強く押し付けられて摩耗が早まります。
これはスイングの再現性を損ない、ミスショットの原因にも繋がります。
二つ目は、スイング中にグリップが手の中でズレてしまっている(遊び)ケースです。
これはグリッププレッシャーが弱すぎたり、スイングの切り返しで力んでしまうことで発生します。
クラブが手の中でわずかに動くことで、グローブの生地が擦れてしまい、結果として破れにつながるのです。
この状態は、エネルギーが効率よくボールに伝わらないため、飛距離ロスも引き起こします。
破れの二大原因
- 過剰な力み:グリップを強く握りしめることで、特定の箇所が押し付けられて破れる。
- グリップの遊び:スイング中にクラブが手の中でズレて、生地が擦れて破れる。
プロはどこが破れる場所なのか?

「グローブの摩耗を見れば、その人のゴルフの上手さがわかる」と言われることがあります。
では、ゴルフのプロは一体どこが破れるのでしょうか。
結論から言うと、正しいグリップでスイングしている場合、左手の小指、薬指、中指の付け根部分、そして手のひらの小指球(手のひらの小指側のふくらみ)が最も摩耗しやすくなります。
ここは、グリップを正しくフィンガーグリップで握った際に、最も力が加わる接点だからです。
実際に、多くのメーカーは最初からこの部分を補強したグローブを販売しており、ここが擦り切れるのは、ある意味で「正しく握れている証拠」とも言えます。
一方で、アマチュアゴルファーに多いのが、親指や人差し指、手のひらの中心部分などが破れるケースです。
これは、プロとは違う場所に力がかかっている、つまりグリップやスイングに改善の余地があることを示唆しています。
小指球が破れるのはなぜ?

アマチュアゴルファーのグローブで最も破れやすい場所の一つが、前述の小指球(しょうしきゅう)、つまり手のひらの下、小指側のふくらんだ部分です。
プロも摩耗する場所ではありますが、ここだけが極端に早く破れる場合は注意が必要です。
この場所が破れる最大の原因は、グリップエンド(クラブの端)がスイング中に強く擦れていることです。
具体的には、以下のような原因が考えられます。
小指球が破れる主な原因
- クラブを長く持ちすぎている:グリップの一番端まで目一杯握っていると、グリップエンドの硬い部分が直接小指球に当たり、摩耗が激しくなります。少しだけグリップエンドを余らせて握るのが基本です。
- グリップが手の中で遊んでいる:スイングのトップから切り返す瞬間に、手の中でクラブがわずかに下にズレることで、グリップエンドが小指球を擦ってしまいます。
もしご自身のグローブの小指球部分だけがすぐに破れてしまうなら、まずはクラブを少し短く握ることを試してみてください。
それだけでグローブが長持ちするだけでなく、ミート率が向上する可能性もあります。
破れ方でわかるグリップの問題点

小指球以外にも、グローブが破れる場所によって、あなたのグリップやスイングの問題点を推測することができます。
ご自身のグローブと照らし合わせてチェックしてみましょう。
手のひらの中心が破れる
手のひらの中心部分が広範囲にわたって擦り切れる場合、指ではなく手のひら全体でクラブを鷲掴みにしている「パームグリップ」になっている可能性が高いです。
パームグリップは手首の動きを制限してしまい、ヘッドスピードの低下やスライス(ボールが右に曲がるミス)の原因になります。
親指の腹が破れる
左手の親指の腹の部分が破れるのは、親指に力が入りすぎている証拠です。
親指をグリップに強く押し付けると、腕全体が力んでしまい、スムーズなスイングの妨げになります。
また、トップ・オブ・スイングでクラブの重さを支えきれず、手首が不必要に動いている(ぐらついている)可能性も考えられます。
人差し指が破れる
人差し指の外側や付け根が破れる場合、人差し指と親指でクラブをつまむように力を入れている傾向があります。
特に、インパクトの瞬間に力を入れようとして、人差し指でクラブを押し込むような動きがあると、この部分が破れやすくなります。
本来、グリップは小指、薬指、中指の3本でリードするべきであり、人差し指と親指は軽く添える程度が理想です。
グローブの替え時はいつ?

グローブは消耗品ですが、どのタイミングで交換すればよいか迷うことも多いでしょう。
単に汚れただけで交換するのはもったいないですが、性能が落ちたグローブを使い続けるのはスコアにも悪影響を及ぼします。
以下に、交換を検討すべき6つのサインを挙げます。
グローブ交換を知らせる6つのサイン
- 滑ると感じた時:グリップ力が低下している証拠です。無意識に強く握る原因になり、力みにつながります。
- ヘッドスピードが落ちた時:グリップが滑るのを恐れて強く振れなくなっている可能性があります。
- ボールが曲がり出した時:グリップ力の低下により、インパクトでフェース面が安定しないことがあります。
- 破れた時:当然ですが、穴が開いたり、生地が破れたりした場合は交換しましょう。
- フィット感がなくなった時:生地が伸びてしまい、手とグローブの間に隙間ができると、グリップが不安定になります。
- 硬くなった時:特に天然皮革のグローブは、汗や皮脂で硬化します。硬くなるとグリップ力もフィット感も失われます。
プロゴルファーの中には数ホールで交換する選手もいますが、アマチュアの場合はこれらのサインが出たら寿命と考え、新しいものに交換するのが良いでしょう。
ゴルフグローブが破れる場所への対策と選び方

- 破れにくいグローブの選び方
- シリコン付きグローブの効果
- 補強や補修で長持ちさせる方法
- 破れにくいおすすめグローブ
破れにくいグローブの選び方

そもそも破れにくい、耐久性の高いグローブを選ぶことも重要です。グローブ選びで失敗しないためには、以下の3つのポイントをチェックしましょう。
選び方①:素材で選ぶ
グローブの素材は主に天然皮革と合成皮革の2種類です。
天然皮革はフィット感やグリップ力に優れますが、水分に弱くデリケートです。
一方、合成皮革は耐久性が高く、水洗いできるなど手入れが簡単ですが、フィット感は天然皮革に劣る傾向があります。
最近では、両方の長所を組み合わせ、破れやすい部分に天然皮革を、他の部分に合成皮革を使ったハイブリッドタイプも人気です。
選び方②:サイズで選ぶ
大きすぎるグローブは手の中で生地が余ってしまい、それが擦れて破れの原因になります。
逆に小さすぎると、生地が常に引っ張られた状態になり、縫い目などから破損しやすくなります。
自分の手にぴったりフィットするサイズを選ぶことが、長持ちさせるための大前提です。
※「ゴルフグローブのサイズはきつめが正解?身長との関係やサイズ表の見方も」の記事にも、サイズ選びについてまとめています。

選び方③:補強の有無で選ぶ
多くのメーカーは、ゴルファーが破れやすい場所を熟知しています。
そのため、手のひらの小指球部分や、親指の付け根などにあらかじめ当て布をして補強したモデルを多数販売しています。
ご自身のグローブでいつも同じ場所が破れるという方は、その部分が補強されたグローブを選ぶのがおすすめです。
シリコン付きグローブの効果

近年、特に飛距離を求めるゴルファーの間で人気を集めているのが、手のひら側にシリコンプリントが施されたグローブです。
スリクソンの『GGG-S026』などがその代表例です。
シリコンプリントは、ゴムのような高い摩擦力を発揮し、グリップとの滑りを強力に防ぎます。
これにより、ゴルファーは必要以上に強くグリップを握る必要がなくなり、上半身の余分な力みが抜けるという大きなメリットがあります。
力みが抜けることでスイングがスムーズになり、結果的にヘッドスピードが向上し、飛距離アップも期待できるのです。
「グリップが滑る感覚があって、つい力んでしまう」という方にとっては、破れにくさとパフォーマンス向上の両面で、非常に効果的な選択肢と言えるでしょう。
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補強や補修で長持ちさせる方法

お気に入りのグローブを少しでも長く使いたい、という方のために、補強や補修の方法も存在します。
オーダー時に補強する
オーダーメイドでグローブを製作してくれる工房などでは、注文時に「小指球を二重にしてほしい」といった、特定の場所にあて革補強を追加するオプションがあります。
ご自身の破れやすい場所が分かっている場合には、非常に有効な方法です。
自分で補修する
市販されているグローブ専用の補修・補強シートを使えば、自分で簡単に修理することも可能です。
ライト(LITE)の「グローブフィックス」などが有名で、アイロンで貼り付けるだけで、破れた箇所を塞いだり、破れる前の補強ができます。
補修部分はグリップ力が高まる加工がされているものも多く、一石二鳥の効果が期待できます。
本格的な革製品の修理店や、一部のグローブメーカーでは、郵送での修理サービスを受け付けている場合もあります。
使い込んで手になじんだ愛着のあるグローブは、こうしたサービスを利用して修理するのも良い選択です.。
破れにくいおすすめグローブ

ここでは、数ある製品の中から、特に耐久性に定評のある「破れにくい」おすすめのゴルフグローブを3つ厳選してご紹介します。
【キャスコ】タフフィット+
「ベストスコアは破れても、グローブは破れない。」というキャッチコピーの通り、耐久性を徹底的に追求したモデルです。
耐摩耗性に優れた人工皮革「ベルセイムドライ」を採用し、高い耐久性とグリップ力を両立。
菌やウイルスに強い加工も施されており、清潔に長く使える一枚です。
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【SRIXON】ゴルフグローブ GGG-S016
天然皮革と合成皮革を組み合わせたハイブリッドタイプのグローブです。
摩擦が激しい手のひらのアテ部分には丈夫な羊革を使用し、他の部分には手入れのしやすい合成皮革を採用。
耐久性とフィット感のバランスが良く、多くのゴルファーから支持されています。
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【フットジョイ】ナノロックツアー
極細繊維「ナノフロント」を採用した合成皮革グローブです。
ソフトな感触でありながら、繊維がグリップにしっかり絡みつくことで高いグリップ力を発揮します。
耐久性が高く、手洗いも可能なため、練習量が多く、汗や雨を気にせずタフに使いたいゴルファーにおすすめです。
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まとめ:ゴルフグローブが破れる場所と対策
この記事では、ゴルフグローブが破れる場所から分かるスイングの癖や、グローブを長持ちさせるための対策について解説しました。
最後に、本記事の要点をリストでまとめます。
- ゴルフグローブが破れる主な原因は過度な力みとグリップの遊び
- 破れる場所によってグリップやスイングの悪い癖がわかる
- プロが破れる場所は小指・薬指・中指の付け根や小指球
- 小指球が破れるのはクラブを長く持ちすぎているのが一因
- 手のひらの破れは手首の動きを妨げるパームグリップの可能性
- 親指の破れは親指に力が入りすぎているサイン
- 人差し指の破れは指先でクラブを操作しようとしている証拠
- グローブの替え時は滑りや破れ、フィット感の低下がサイン
- 破れにくいグローブを選ぶには素材・サイズ・補強が重要
- 天然皮革はフィット感、合成皮革は耐久性と手入れのしやすさが長所
- シリコン付きグローブはグリップ力を高め、力みを解消する効果が期待できる
- 補強されたモデルを選ぶことや、補修シートでのセルフリペアも有効
- おすすめの破れにくいグローブにはキャスコのタフフィット+などがある
- グローブの破れは単なる消耗ではなく、上達のためのヒントが隠れている
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