男子ゴルフツアーで活躍する砂川公佑選手について、身長や出身といったプロフィールから、話題のSシャフトを採用したクラブセッティングや独特な水平回転スイングの秘密まで、あらゆる情報を知りたいと思っていませんか。
ツアー屈指のパーキープ率を誇る彼が、なぜあえて柔らかいシャフトを選び、どのようにしてプロの世界で戦っているのか、その背景には父の影響や師匠である寺西明プロの教えが深く関わっています。
この記事では、2025年シーズンの最新スタッツや戦績、インスタで見せる素顔も含めて、砂川選手の魅力を余すところなくお伝えします。
記事のポイント
- 砂川公佑のプロフィールや基礎情報
- 常識を覆すドライバーのSシャフト採用理由とメリット
- 2025年シーズンの戦績
砂川公佑のプロフィールと経歴の詳細
ここでは、砂川公佑選手というゴルファーがどのように形成されたのか、そのルーツを詳細に探っていきます。
単なるデータだけでなく、ゴルフ人生に多大な影響を与えた家族や師匠の存在、そしてSNSで見せる意外な一面まで、彼の人物像を深掘りしていきましょう。
身長や出身などWiki風基礎情報
| 項目 | 内容 |
| 生年月日 | 1998年4月23日（黄金世代） |
| 出身地 | 兵庫県高砂市 |
| 身長 / 体重 | 166cm / 74kg |
| 血液型 | O型 |
| 出身大学 | 大阪学院大学 |
| 所属 | オークラ輸送機 |
| 趣味 | 釣り |
| 性格 | 明るく元気 |
まず、砂川公佑選手の基本的なプロフィールを詳しく見ていきましょう。
彼は1998年4月23日生まれ、兵庫県高砂市の出身です。
1998年生まれといえば、女子ゴルフ界では「黄金世代」と呼ばれる華やかな年代ですが、男子ツアーにおいても松山英樹選手らに続く次世代の中堅層として、着実にその存在感を高めている世代です。
特筆すべきは、彼の身長が166cmから167cm、体重が74kgから75kgという身体データです。
近年の男子プロゴルファーは、海外メジャーの影響もあり180cmを超える大型化が進んでいますが、その中では明らかに小柄な部類に入ります。
しかし、私はこの「小柄であること」こそが、彼の最大の武器の一つだと考えています。重心位置が低くなることで、スイング中の土台が安定し、風の影響を受けにくいというメリットがあるからです。
実際に彼のプレーを見ていると、どっしりとした下半身から繰り出されるショットは非常に安定感があり、体格のハンデを全く感じさせません。
出身校は関西のゴルフ名門、大阪学院大学です。
同大学は多くのプロゴルファーを輩出している強豪校であり、常にハイレベルな競争にさらされる環境で技術と精神力を磨きました。
学生時代から既にプロツアーの試合でも通用する実力を示しており、そのポテンシャルの高さは当時から注目を集めていました。
血液型はO型で、性格はプロフィールや自己PRにもある通り「明るく元気」とされています。
ゴルフはメンタルのスポーツと言われますが、O型特有の大らかさや、失敗を引きずらない切り替えの早さは、過酷なツアーを戦う上で非常に有利に働いているのではないでしょうか。
所属は地元・兵庫県の物流機器メーカーである「オークラ輸送機」です。
地域密着型の企業から手厚いサポートを受けており、地元兵庫の期待を背負って戦う姿は、多くのファンに勇気を与えています。
豆知識： 趣味は「釣り」だそうです。自然の中で静かに集中する時間は、ゴルフの集中力にも通じるものがあるのかもしれませんね。
師匠の寺西明から学んだこと
（寺西明プロのインスタグラムより）
プロゴルファーとして戦うための精神的支柱、そして技術的な羅針盤となっているのが、師匠である寺西明（てらにし あきら）プロの存在です。
寺西プロは、30歳からゴルフを始め、会社経営者として働きながらプロテストに合格し、シニアツアーで賞金王や日本シニアオープン優勝を成し遂げた、まさに「鉄人」と呼ぶにふさわしいレジェンドです。
砂川選手は、この異色の経歴を持つ師匠から、技術的な指導はもちろんのこと、プロとしての「在り方」や「マネジメント」を徹底的に学んでいます。
特に印象的だったのが、2025年のカシオワールドオープンで首位発進を決めた際のエピソードです。
この時、砂川選手は賞金シード権獲得の瀬戸際に立たされており、相当なプレッシャーがかかっていたはずです。
しかし、そんな彼に寺西プロは「しっかりメリハリをつけてプレーしろ」というシンプルな、しかし深い助言を送りました。
「メリハリ」とは具体的にどういうことでしょうか。
それは、攻めるべきホールでは果敢にバーディを狙い、リスクのあるホールでは徹底して守りに徹するという、状況判断の明確化を指します。
また、18ホールを通して常に気を張り詰めるのではなく、集中力のオンとオフを使い分けることでもあります。
真面目な性格の砂川選手に対し、師匠は「遊び心」や「余裕」を持つことの重要性を説いたのかもしれません。
この助言により、彼は「ボギーを打たない」という守りの姿勢だけでなく、勝負所でギアを上げてスコアを伸ばす爆発力を発揮することができました。
技術だけでなく、こうしたメンタルマネジメントの極意を授けてくれる師匠の存在は、若手選手にとって何物にも代えがたい財産です。
寺西プロの「鉄人イズム」は、確実に砂川選手へと継承されています。
インスタで見せる素顔と活動
試合中のテレビ中継では、真剣な眼差しでコースと対峙する姿が印象的な砂川選手ですが、InstagramなどのSNSでは、20代の若者らしい等身大の素顔を垣間見ることができます。
ファンにとっては、彼の人間性に触れることができる貴重な場所となっています。
彼のアカウントでは、日々のトレーニング風景や練習場でのスイング動画などが頻繁にアップされており、技術向上に余念がない様子が伝わってきます。
特にスイング動画は、アマチュアゴルファーにとっても非常に参考になる内容が多く、「どのような意識で振っているか」といったヒントが隠されていることもあります。
一方で、試合の合間のオフショットや、趣味の釣りを楽しむ様子、食事の風景なども投稿されており、オンとオフの切り替えの上手さが伺えます。
他の選手と楽しそうに談笑していたりと、プロフィールにある「明るく元気」な性格そのものの投稿が多く、見ているこちらまで自然と笑顔になってしまいます。
また、所属先であるオークラ輸送機の公式資料やニュースリリースでも、彼のInstagramについて言及されることがあります。
これは、彼のアスリートとしての発信力が、企業の広報活動にも貢献している証拠です。単にゴルフが上手いだけでなく、ファンを大切にし、自らの言葉で情報を発信できる能力は、現代のプロアスリートにとって不可欠な資質です。
厳しい勝負の世界に身を置きながらも、ゴルフを楽しむ姿勢を忘れない彼のSNSは、今後さらに多くのファンを惹きつけることになるでしょう。
輝かしいアマチュア成績とプロ転向
ゴルフ部より、素晴らしい結果と写真が届きました！
— 滝川第二中学校・高等学校 (@takigawadaini) July 27, 2016
平成28年度関西ジュニアゴルフ選手権
決勝
男子優勝
高校3年生の砂川公祐君が１３アンダーで優勝しました！ pic.twitter.com/ujisRaFKna
砂川選手のキャリアを振り返る上で、アマチュア時代の輝かしい戦績を無視することはできません。
高校時代は、ゴルフの名門・滝川第二高等学校で主力として活躍。
2016年の「関西ジュニアゴルフ選手権」で優勝を果たすなど、関西地区では当時から名の知られた存在でした。
そして、大阪学院大学に進学してからはさらに才能が開花します。
特に2019年は彼の「黄金期」とも言える年でした。「日本学生ゴルフ選手権」と「朝日杯争奪日本学生ゴルフ選手権」という、学生タイトルの2冠を達成。
同年に開催された男子レギュラーツアー「ブリヂストンオープン」でも、アマチュアながら堂々の12位タイに入るなど、プロの試合でも通用する実力を証明し、周囲の期待は最高潮に達していました。
しかし、2020年に満を持してプロ転向を果たした彼を待っていたのは、新型コロナウイルスの感染拡大という未曽有の事態でした。
試合の中止が相次ぎ、ルーキーにとっては実戦経験を積む場が奪われるあまりにも過酷な船出となりました。
それでも彼は腐ることなく、下部ツアー（ABEMAツアー）で地道に研鑽を積みました。移動やコンディション管理など、全てを自分で行いながら全国を転戦し、プロとしての基礎体力を養ったのです。
その努力が報われたのが、2023年のファイナルQT（クォリファイングトーナメント）でした。
数百人のプロが翌年の職場（出場権）を賭けて争う、極限のプレッシャーがかかるこの舞台で、彼は見事「1位（トップ通過）」を果たしました。
学生時代の「日本タイトル2冠」と、プロ入り後の「QTトップ通過」。この2つの実績は、苦しい時期を乗り越えてきた彼の精神的なタフネスと、その実力が本物であることを何よりも雄弁に物語っています。
砂川公佑の技術に注目
ここからは、多くのアマチュアゴルファーが最も関心を寄せているであろう、砂川選手の「ギア」と「技術」について徹底的に解説します。
なぜ彼はプロなのに柔らかいシャフトを使うのか？身長が高くなくてもスコアが出る秘密とは？その核心に迫ることで、あなたのゴルフにも役立つヒントが見つかるはずです。
ドライバーでSシャフトを選ぶ理由
男子プロゴルファーのドライバーシャフトといえば、「60g台のX（エクストラ・スティフ）」や「TX（ツアー・エクストラ）」、あるいは「70g台」といった、非常に硬くて重いスペックを使うのが一般的です。
ヘッドスピードが50m/sを超えるプロの世界では、左へのミスを防ぐために硬いシャフトが好まれるからです。しかし、砂川選手はあえて「S（スティフ）」シャフトを使用しています。
これは男子レギュラーツアーを戦うプロとしては、極めて異例かつ勇気ある選択です。
この選択に至った経緯は前述の通り、お父様のドライバーを打ったことですが、技術的な理由としては「シャフトのしなり戻り」を積極的に利用したいという意図があります。
硬すぎるシャフトは、自分の力で無理にたわませようとして力みが生じたり、タイミングが合わずにフェースが開いて当たったりするリスクがあります。
一方、適度にしなる「Sシャフト」であれば、切り返しで自然にシャフトがたわみ、インパクトに向けて自動的にしなり戻ってくれます。
砂川選手はこの現象を「シャフトに仕事をさせる」と表現しているかもしれません。
自らの腕力で叩きに行くのではなく、道具の性能を最大限に引き出すことで、方向性の安定と飛距離の確保を両立させているのです。
特に、彼のように身長が高くない選手が、大型選手と同じ土俵で戦うためには、効率性が何よりも重要になります。
無理に振らなくてもボールが捕まり、初速が出るこのセッティングは、力みに悩む多くのアマチュアゴルファーにとって、目から鱗の解決策になる可能性があります。
（出典：日本ゴルフツアー機構『首位スタートの砂川公佑が７つ伸ばして通算17アンダーで独走状態』）
166cmでも戦える！スイングの秘密は「効率性」
身長166cmとツアー選手の中では小柄な砂川選手ですが、屈強な大型選手に引けを取らないゴルフを展開しています。その秘密は、特殊な打法ではなく、**「徹底的に無駄を省いた効率的なスイング」**にあります。
師匠・寺西明プロ譲りの「実戦型スイング」
砂川選手は、シニアツアーで活躍する「鉄人」こと寺西明プロを師と仰ぎ、合宿などを共にしています。
寺西プロの理論は、見た目の美しさよりも「いかに再現性を高め、ミスを減らすか」を重視する実戦型です。 砂川選手のスイングも、大げさな体重移動や複雑な動きを極力抑え、「体の軸をブラさずに、その場で回転する」ようなシンプルな動きが特徴です。
「Sシャフト」との相乗効果
前述した「柔らかめのSシャフト」を使用していることも、スイングの完成度を高めています。
- 無理に振り回さない: シャフトが仕事をしてくれるため、力む必要がない。
- インパクトが安定: リズム良く振ることに集中できるため、スイートスポットで捉える確率（ミート率）が高まる。
つまり、彼が強いのは「魔法のような特殊な打法」を使っているからではなく、「自分に合った道具を選び、シンプルなスイングで、毎回同じリズムで打つ」という、ゴルフの基本を極限まで高めているからだと言えます。
これは、我々アマチュアが最も参考にすべき点でしょう。
崖っぷちから這い上がる「雑草魂」
2025年シーズンは、砂川選手にとってキャリアの正念場となる、まさに勝負の年でした。 賞金ランキングはシード権獲得ライン（65位以内）を巡る熾烈な争いの渦中にあり、毎試合が予選落ちの許されないプレッシャーのかかる戦いが続いています。
確かな実力の証明「QTトップ通過」
現在の順位だけで彼を評価するのは早計です。
なぜなら、彼は2023年のファイナルQT（出場予選会）を見事「1位（トップ）」で通過した実績を持っているからです。
数百人のプロが翌年の職場をかけて争う、極限のプレッシャーがかかる舞台でNo.1になれるということは、「ここ一番での爆発力」と「勝負強さ」は間違いなくトップクラスであることを証明しています。
師匠・寺西明プロの教えを胸に
シーズン終盤の大一番「カシオワールドオープン」などのビッグトーナメントは、シード権を確定させるためのラストチャンスです。
師匠である寺西明プロから学んだ「メリハリのあるゴルフ」と、持ち前の明るいメンタルで、この苦しい局面をどう打開するのか。
現在の賞金ランキングがどうであれ、彼が持つポテンシャルは初優勝に十分届くレベルにあります。
「QTトップ通過」の底力が、シーズン最終盤の奇跡を生むことを多くのファンが期待しています。
砂川公佑の今後の活躍とまとめ
ここまで見てきたように、砂川公佑選手は、300ヤード越えのロングドライブが注目されがちな現代ゴルフにおいて、「力づく」ではなく「道具の効率性（Sシャフト）」と「圧倒的なフェアウェイキープ率」で戦う、極めてクレバーなプロゴルファーです。
身長166cmという小柄な体格でも、工夫次第で大型選手と互角に渡り合えることを証明する彼の姿は、体力や飛距離に悩み始めた多くのアマチュアゴルファーにとって、最も現実的で参考になるロールモデルと言えるでしょう。
あえて柔らかいスペックを選ぶ「Sシャフトの採用」、そして師匠・寺西明プロから受け継いだ「実戦に強いシンプルなスイング」。
これら独自の武器を磨き続ける彼は、私たちに「ゴルフは力だけではない」という事実を改めて教えてくれます。
2025年シーズンの激闘を糧に、今後彼がシード権を定着させ、念願のレギュラーツアー初優勝を挙げる日は、そう遠くない未来に訪れるはずです。
その時、彼の代名詞である「Sシャフト活用術」は、我々アマチュアの新たな常識として大きく注目されることでしょう。
これからも砂川公佑選手のプレーから目が離せませんし、その賢い戦略を自身のゴルフに取り入れて、ベストスコア更新を目指していきたいですね。
