「ゴルフでスコア70台」と聞くと、どのようなイメージを持ちますか。
多くのアマチュアゴルファーにとって、それは憧れの領域かもしれません。
実際のところ、ゴルフで70台の割合は一体どれくらいなのでしょうか。
この記事では、まずスコア70台がどれだけすごいレベルなのかを、90切りや80台の割合、さらには異次元ともいえる60台の割合と比較しながら明らかにします。
また、70台を達成するために必要な練習量や、70台にするには何年かかるのかといった具体的な道のりにも触れていきます。
70台のレベルに求められるドライバーの飛距離や、スコアメイクの鍵を握る70台の平均パット数は、多くのゴルファーが知りたい点でしょう。
70台と80台の違いを明確にしながら、夢のスコアを実現するためのヒントを詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。
記事のポイント
- スコア70台を達成しているゴルファーの正確な割合
- 70台というスコアが示す具体的なスキルレベルと希少性
- シングルプレイヤーになるために必要な練習量や期間の目安
- スコア80の壁を突破するための6つの具体的な条件
ゴルフ70台の割合と達成者のレベル

- スコア70台はどれくらいすごい?
- プロに近い?スコア70台のレベルとは
- アマチュアの目標である90切りの割合
- 上級者の証であるスコア80台の割合
- データにない?異次元の60台の割合
スコア70台はどれくらいすごい?

ゴルフにおけるスコア70台は、アマチュアゴルファーの中で極めて高い技術レベルを持つ、ごく一握りの存在であることを示します。
このスコアを達成することがどれほどすごいことなのかは、客観的なデータを見るとより明確になります。
日本パブリックゴルフ協会(PGS)の調査によれば、平均スコアが70台のゴルファーは、ゴルフ場に頻繁に通う層の中ですら全体のわずか1.9%しか存在しません。
この数値はあくまで熱心なゴルファーを対象としたものであり、たまにゴルフを楽しむ層まで含めた全ゴルファーで考えると、割合はさらに低くなることが予想されます。
100人のゴルファーが集まった際に、1人か2人しかいない希少な存在であり、多くのゴルファーから尊敬と羨望の眼差しを向けられる、まさに「すごい」と断言できる領域です。
プロに近い?スコア70台のレベルとは

安定して70台のスコアを出すレベルは、アマチュアゴルファーのトップクラスであり、プロゴルファーに限りなく近い実力を持っていると考えられます。
具体的には、日本ゴルフ協会(JGA)が定めるハンディキャップ(HC)で「9以下」の実力を持つ「シングルプレイヤー」に相当します。
ハンディキャップとは、プレイヤーの実力を示す数値のことで、シングルプレイヤーは上級者の代名詞です。
さらに、その中でもハンディキャップが5以下の「片手シングル」と呼ばれる人々は、アマチュア競技でも上位入賞を狙えるほどの高い技術を持っています。
プロゴルファーの平均スコアが72前後であることを考えると、コンスタントに70台でプレーできるアマチュアは、技術的にも精神的にもプロに匹敵するレベルにあると言っても過言ではないでしょう。
アマチュアの目標である90切りの割合

多くのゴルファーが次のステップとして目指す「90切り(スコア80台)」は、中級者から上級者への関門とされています。
前述の通り、70台の割合と比較すると達成者は多くなりますが、それでも決して簡単な目標ではありません。
データを見ると、平均スコア80台でプレーするゴルファーの割合は全体の約13%〜16%程度です。
これは、ゴルファー全体の約6人から7人に1人という計算になります。
90切りを達成するためには、全てのホールをボギーペースで回り、いくつかのホールでパーを取る技術が求められます。
安定して80台を出すことができれば、ゴルフ仲間内でも「上手い人」として一目置かれる存在になることは間違いありません。
初心者さんはまず100切を目標に。参考の記事はこちらにまとめました。

上級者の証であるスコア80台の割合

前述の通り、平均スコア80台のゴルファーの割合は全体の約13%〜16%です。
このスコアを達成しているゴルファーは、アマチュアの中でも「上級者」と呼ぶにふさわしいレベルにあります。
スコア90台がゴルファー全体の約35%〜38%を占めるボリュームゾーンであることを考えると、80台はその一つ上のステージにいることが分かります。
このレベルに到達するには、ドライバーの安定性はもちろん、アプローチやパターといったショートゲームの精度、そしてミスを最小限に抑えるコースマネジメント能力が不可欠です。
ただ練習を重ねるだけでなく、自分のゴルフを客観的に分析し、課題を克服していく姿勢がなければ、安定して80台を出し続けることは難しいでしょう。
平均スコア | 割合(土日プレイヤー参考) |
---|---|
70台 | 1.5% |
80台 | 13.4% |
90台 | 35.2% |
100台 | 29.1% |
110台以上 | 20.8% |
※参照:日本パブリックゴルフ協会「PGSゴルフ需要調査」
データにない?異次元の60台の割合

スコア60台は、アマチュアゴルファーの世界では「異次元」の領域であり、統計データ上でその割合が示されることはほとんどありません。
これは、達成者があまりにも少なく、統計的に意味のある数値を算出することが困難だからです。
プロゴルフの世界でさえ、平均スコアで60台を記録するのはトップ選手のみです。
例えば、2022年の国内男子ツアーの平均スコア1位の選手で「69.975」でした。
この事実からも、プロでもコンスタントに60台で回ることの難しさがうかがえます。
アマチュアで60台を出す人は、競技ゴルフの世界で「トップアマ」として名を馳せているか、プロゴルファーを目指せるレベルの実力者であると考えられます。
まさに、ゴルフに人生を捧げるほどの情熱と努力がなければ到達できない、究極のスコアです。
ゴルフ70台の割合に入るための具体的条件
- 70台にするには何年かかるのか?
- 生活を犠牲にする?必要な練習量とは
- スコアを左右する70台の平均パット数は
- スコア70台に求められるドライバーの飛距離
- スコアを分ける70台と80台の違い
- まとめ:ゴルフ70台の割合は非常に低い
70台にするには何年かかるのか?

ゴルフでスコア70台を安定して出すまでには、膨大な時間と継続的な努力が必要であり、一概に「何年で達成できる」と断言することはできません。
ただ、一般的な目安として、学生時代からゴルフに打ち込んできたような特別な経験がない社会人ゴルファーの場合、集中的な練習を始めてから最低でも5年以上の期間が必要になると言われています。
これは、スイング技術の習得だけでなく、様々なライからの対応力、コースマネジメント、そしてプレッシャー下での精神力といった、ゴルフに必要な総合力を養うのに時間がかかるためです。
もちろん、練習の質や頻度、個人の才能によって期間は大きく変動します。しかし、いずれにしても、数ヶ月や1~2年といった短期間で到達できるほど甘い道のりではないことは確かです。
生活を犠牲にする?必要な練習量とは

スコア70台を目指すために必要な練習量は、まさに「ゴルフ中心の生活」を送る覚悟が求められるレベルです。
具体的な練習量の目安としては、以下のようなペースが挙げられます。
- 練習場での打ち込み:週に3~4回以上
- ラウンドでの実践練習:週に1~2回
家庭や仕事と両立しながらこの練習量を確保することは、決して容易ではありません。
事実、トップアマチュアと呼ばれる人々は、睡眠時間を削るなどしてゴルフのための時間を捻出しています。
ゴルフ界には「80台で回る人は仕事を犠牲にし、70台で回る人は家庭と仕事の両方を犠牲にする」という格言が存在するほどです。
これは、70台というスコアが、単なる趣味の領域を超えた、生活の大部分を捧げるほどの膨大な時間と労力の先に待っていることを示唆しています。
スコアを左右する70台の平均パット数は

スコア70台を達成するためには、ショットの精度もさることながら、パッティングの技術が極めて重要になります。
全打数の約4割を占めると言われるパッティングを制することが、スコアメイクの鍵を握ります。
明確な平均パット数の公式データはありませんが、70台でプレーする上級者は、1ラウンドあたりのパット数を「30パット前後」に抑えているのが一般的です。
これは、18ホール全てを2パットで回ると36パットになることから、いかに少ないかが分かります。
これを実現するためには、以下のような高いレベルの技術が求められます。
3パットをしない距離感
70台のプレイヤーは、10m以上の長い距離からでも、次のパットを楽に決められる1m以内に寄せる卓越した距離感を持っています。
これにより、3パットの可能性を徹底的に排除します。
5m以内は必ず2パット以下
プロゴルファーの岩本砂織氏は、70台を出す条件の一つとして「5m以内は必ず2パット以下に収めること」を挙げています。
これは、ミドルパットのチャンスを確実にものにし、短いパットを絶対に外さないという、ショートゲームにおけるミスのなさを意味します。
自宅でのパッティング練習を日課とし、常に安定したストロークを身につける努力が不可欠です。
スコア70台に求められるドライバーの飛距離

スコア70台を出すために、必ずしもプロのような300ヤードを超えるドライバーの飛距離が必要なわけではありません。
もちろん、飛距離があればセカンドショット以降で有利になるのは事実です。
しかし、それ以上に重要なのは「安定性」と「狙った場所に置くコントロール」です。
一般的に、アマチュア男性が70台を目指す上での飛距離の目安は、230ヤードから250ヤード程度と考えられています。
このくらいの飛距離があれば、多くのゴルフ場のパー4で、セカンドショットをミドルアイアンやショートアイアンで狙うことが可能になります。
大切なのは、飛距離を追い求めるあまり、OBや林の中へ打ち込むといった大怪我をしないことです。
70台のプレイヤーは、マン振りするのではなく、常にフェアウェイをキープできる8割程度の力感でコントロールショットを徹底しています
飛距離よりも方向性を重視し、自分のスイングを確立することが、スコアメイクへの近道となります。
スコアを分ける70台と80台の違い

スコア70台と80台の間には、単なる打数の差以上に、技術、マネジメント、そしてメンタルの面で大きな違いが存在します。
その違いを理解することが、80の壁を破るための重要なヒントになります。
ミスの質とリカバリー能力
80台のゴルファーは時折パーやバーディーを取りますが、OBや3パットといった大きなミスでスコアを崩しがちです。
一方、70台のゴルファーは、そもそも大叩きにつながるような大きなミスをしません。
ミスをしたとしても、その度合いが小さく、次のショットで確実にリカバリーできる範囲に収める技術を持っています。
ショートゲームの精度
特にグリーン周りのアプローチとパターの精度には、顕著な差があります。
プロの岩本砂織氏は「アプローチは残り距離の20%以内に寄せる」ことを70台の条件として挙げています。
例えば30ヤードなら6ヤード以内に寄せる技術です。
80台のゴルファーが「乗ればOK」と考える場面でも、70台のゴルファーは「いかに寄せて1パットで収めるか」を常に考えています。
コースマネジメント能力
70台のプレイヤーは、その日の自分の調子や風、コースの罠などを冷静に分析し、常に最善の選択をします。
決して無謀な攻め方はせず、左右どちらかのミスを消す打ち分けを最低限行うなど、徹底したリスク管理を行います。
パー5で積極的にバーディーを狙うなど、攻守のメリハリが明確な点も、80台のゴルファーとの大きな違いです。
ゴルフ70台の割合は非常に低い!この記事の総まとめ
ゴルフで70台というスコアがいかに達成困難で価値のあるものか、ご理解いただけたでしょうか。
最後に、この記事で解説した重要なポイントをまとめます。
- ゴルフで平均スコア70台を出す人の割合は全体の約1.5%から1.9%
- この数値は熱心なゴルファーが対象で実際はさらに少ない可能性がある
- 70台はハンディキャップ9以下のシングルプレイヤーに相当するレベル
- プロゴルファーに匹敵する技術と精神力を持つ上級者の証
- 平均スコア80台の割合は約13%から16%
- 平均スコア90台の割合は約35%から38%がボリュームゾーン
- 60台の割合はデータに現れないほど希少でプロでも困難
- 70台達成には最低でも5年以上の継続的な努力が必要とされる
- 練習量の目安は週3〜4回の練習と週1〜2回のラウンド
- 生活の多くをゴルフに捧げる覚悟が求められる
- スコアメイクの鍵はパッティングで1ラウンド30パット前後が目安
- 5m以内のパットを確実に2パットで収める技術が不可欠
- ドライバーの飛距離は230〜250ヤードが目安で安定性が最優先
- 70台と80台の最大の違いは大きなミスをしないマネジメント能力
- アプローチを残り距離の20%以内に寄せる精度が求められる
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