冬のゴルフ場へ向かう準備をしているとき、クローゼットの前でふと手が止まってしまうことはありませんか。
「このサンバイザー、お気に入りだけど冬に使ったら変かな?」「寒くて耳が痛くならないかな?」と、寒さ対策はもちろんのこと、マナーや見た目の面で悩んでしまう方は意外と多いものです。
私自身もゴルフを始めたばかりの頃は、「冬=ニット帽」という固定観念に縛られていました。
しかし、実際に冬のラウンドを重ねる中で、サンバイザーには冬だからこそ活きるメリットがたくさんあることに気づいたのです。
また、レディースゴルファーにとっては、暖かさと同じくらい、いえ、それ以上に「髪型が崩れないかどうか」は重要なポイントですよね。
せっかくおしゃれをしてきても、帽子を脱いだら静電気で髪がボサボサ……なんて事態は避けたいものです。
メンズの場合も同様で、スポーティなスタイルを維持しつつ、汗冷えを防ぎながら寒さをどう凌ぐかが課題になります。
この記事では、私の実体験に基づき、冬のサンバイザー着用に関するマナーの真実や、耳当てなどのアイテムを活用して暖かく、そして誰よりもおしゃれに冬ゴルフを楽しむための具体的な方法について徹底的に解説していきます。
記事のポイント
- 冬にサンバイザーを着用してもマナー違反にはならない明確な根拠と理由
- 周囲から「寒そう」と思われず、逆におしゃれに見せる素材選びとコーディネート術
- 髪型を絶対に崩したくない人のための、防寒と美しさを両立するアイテム活用法
- 2025年の最新トレンドを取り入れた、男女別のおすすめスタイルとブランド情報
ゴルフのサンバイザーは冬でもあり?マナーと選び方

「冬に頭の上半分が出ているなんて、見ている方が寒くなる」……そんな言葉を気にして、大好きなサンバイザーを封印していませんか?
結論から言うと、それは非常にもったいないことです。
選び方と合わせ方さえ間違えなければ、冬のサンバイザーは機能的にも理にかなった、賢いゴルファーの選択肢となり得ます。
ここでは、誰もが一度は気にするマナーの疑問から、具体的なアイテム選びまでを深掘りしていきましょう。
マナー違反?冬におかしいと言われる理由と真実

まず、最も多くのゴルファーが懸念する「マナー」についてです。はっきりとお伝えします。
冬にサンバイザーを着用することは、ルール上もマナー上も全く問題ありません。
これは私の個人的な見解ではなく、客観的な事実です。
日本ゴルフ協会(JGA)の規則や、国内の多くのゴルフ場が定めるドレスコード(服装規定)を確認しても、「冬季におけるサンバイザーの着用禁止」といった規定は存在しません。
実際に、プロゴルファーの試合を見てみてください。
真冬のトーナメントやオフシーズンのイベントでも、多くのプロがサンバイザーを着用して颯爽とプレーしています。
では、なぜ一部で「おかしい」「マナー違反では?」と囁かれることがあるのでしょうか。
その原因は、サンバイザーというアイテムそのものではなく、「季節感のミスマッチ」にあります。
これだけは避けたい!冬のNGサンバイザー例

以下のようなアイテムは、同伴者に「TPOをわきまえていない」「見ているだけで寒々しい」という不快感を与える可能性があります。
- 薄手のメッシュ素材: 向こう側が透けて見えるような夏用素材は、冬の重厚なアウターと合いません。
- トロピカルな柄: ハイビスカスやヤシの木など、リゾート感全開のデザインは夏まで取っておきましょう。
- 明るすぎる蛍光色: 真っ黄色やネオンピンクなどは、冬の枯れた芝の色や曇天の空の下では浮いてしまいがちです。
逆に言えば、「素材や色選び」さえ季節に合わせてシフトチェンジすれば、誰からも後ろ指を指されることはないのです。
さらに、マナーの観点から一つ付け加えるならば、クラブハウス内での振る舞いにおいてサンバイザーは非常に優秀です。
レストランやロビーでは帽子を脱ぐのが最低限のマナーですが、フルキャップやニット帽の場合、脱いだ後に髪がぺちゃんこになっていたり、寝癖のように乱れていたりすることがよくあります。
その点、サンバイザーなら脱帽後も髪型が崩れにくく、スマートに食事や会話を楽しむことができます。
これは、「身だしなみ」という広い意味でのマナーにおいて、大きなアドバンテージと言えるでしょう。
寒くない!ニットやフリース素材で季節感を演出

「マナーは大丈夫でも、やっぱり寒いのは嫌!」という声が聞こえてきそうです。
確かに、夏用のペラペラのバイザーでは凍えてしまいます。
しかし、各ゴルフブランドが販売している「冬仕様」のサンバイザーなら話は別です。
素材を変えるだけで、暖かさはもちろん、見た目の印象も劇的に変わります。
| おすすめ素材 | 特徴・メリット | おすすめのスタイル |
|---|---|---|
| ニット素材 | 伸縮性があり頭にフィット。暖かみのある見た目でカジュアルな印象。 | ダウンベストやパーカーと合わせたスポーティなコーデに最適。 |
| フリース・ボア | 空気をたっぷり含んで保温性抜群。もこもことした質感が顔まわりを華やかに。 | ボアブルゾンやスカートとセットアップで合わせると可愛らしさ倍増。 |
| コーデュロイ・ベロア | 独特の光沢と畝(うね)があり、風を通しにくい。上品でクラシックな雰囲気。 | トラッドなニットやウールパンツと合わせた、大人っぽいスタイルに。 |
| フェイクファー | 圧倒的な高級感と保温力。見た目のインパクトが大。 | シンプルなウェアのアクセントとして投入し、ラグジュアリー感を演出。 |
これらの素材は、単に暖かいだけではありません。周囲に対して「私は季節に合わせてファッションを楽しんでいますよ」というメッセージを伝える役割も果たしてくれます。
色は、ボルドー、ネイビー、チャコールグレー、キャメルなどの深みのある「こっくりカラー」や、冬の雪景色に映える「ホワイト」を選ぶのがおすすめです。
特にホワイトのボア素材は、レフ板効果で顔色を明るく見せてくれるので、冬の曇り空の下でも写真映え間違いなしです。
また、機能面での暖かさも見逃せません。
最近の冬用バイザーには、おでこに当たる「スベリ(内側の帯)」部分に、吸湿発熱素材(汗を熱に変える素材)を使用しているものも増えています。
これにより、直接肌に触れる部分からじんわりと温まり、バイザー特有の「スースーする感じ」を大幅に軽減してくれるのです。
耳当てとネックウォーマーで鉄壁の寒さ対策を

冬のゴルフ場で一番辛いのは、実は頭のてっぺんの寒さよりも、冷たい北風に晒されて「耳がちぎれそうに痛くなること」ではないでしょうか。
ここさえ守れば、冬ゴルフの快適性は格段に上がります。
サンバイザー派の必須アイテム、それは「イヤーマフ(耳当て)」です。これをサンバイザーと組み合わせることで、最強の防寒セットが完成します。
イヤーマフ選びのポイント
- 独立型(バックアームタイプ): 後頭部から挟み込むタイプ。カートでの移動中だけ装着し、ショットの時は外すといった調整がしやすいのがメリットです。
- 一体型バイザー: 最初からバイザーに耳当てがついているデザイン。隙間風が入らず最も暖かいですが、暑くなった時に外せないのが難点です。
そしてもう一つ、忘れてはならないのが「ネックウォーマー」です。
「首」「手首」「足首」の3つの首を温めるのは防寒の基本ですが、特にネックウォーマーを鼻のあたりまでグッと引き上げることで、露出している顔の下半分をカバーできます。
「サンバイザー + イヤーマフ + ネックウォーマー」。この3点セットがあれば、顔まわりの露出部分はほとんどなくなり、ニット帽を被っているのと変わらないくらいの暖かさを確保できます。
髪型が崩れない!レディースに選ばれる理由

私たち女性ゴルファーが、寒さを押してでも冬にサンバイザーを選ぶ最大の理由。それはやはり「ヘアスタイルを維持できること」に尽きます。
冬の定番であるニット帽は確かに暖かいのですが、その代償として「髪型の自由」が奪われます。
お昼休憩でレストランに入り、帽子を取った瞬間を想像してみてください。
静電気で髪が逆立っていたり、トップがぺちゃんこに潰れていたり、ゴムの跡がくっきりついていたり……。
これでは、せっかくの美味しいランチタイムも気分が台無しです。
さらに、ラウンド終了後のお風呂上がりにも、潰れた髪を直すのにドライヤーと格闘しなければなりません。
その点、サンバイザーは頭頂部を圧迫しないため、ふんわりとしたトップのボリュームを一日中キープできます。
これは美容的観点から見て、非常に大きなメリットです。
また、紫外線対策の観点でもサンバイザーは優秀です。
「冬に紫外線?」と思うかもしれませんが、気象庁のデータによると、冬でも夏のピーク時の半分程度の紫外線(特に肌の奥まで届くUV-A)が降り注いでいます(出典:気象庁『日最大UVインデックス(解析値)の月平均値の数値データ』)。
遮るもののないゴルフ場では、冬でも日焼けのリスクがあります。
広めのつばを持つサンバイザーは、肌や目を紫外線から守る上でも、ニット帽より有利な場合があるのです。
ポニーテールを高い位置で結んだり、ハーフアップで華やかさを出したり、お団子ヘアですっきりまとめたり。
冬のアウターはモコモコして上半身にボリュームが出がちなので、サンバイザーを使って顔まわりのヘアアレンジで重心を上げると、スタイルアップ効果も期待できます。
メンズに人気!スポーティなニットバイザーの魅力

「サンバイザーは女性のもの」と思っている男性ゴルファーの方、それは少し前の常識かもしれません。
最近、メンズ市場でも「バイザーニット」と呼ばれる新しいジャンルのアイテムが爆発的な人気を集めています。
バイザーニットとは、一見するとツバ付きのニット帽(オスロキャップ)のように見えますが、実は頭頂部が開いている、もしくはニット素材でバイザーの形状を作っているアイテムのことです。
ブリーフィングなどの人気ブランドが力を入れており、以下のようなメリットがあります。
- ニット帽の「季節感」とバイザーの「軽快さ」を両立: 見た目は完全に冬仕様なので、「寒そう」と言われる心配がありません。
- 蒸れ知らずでパフォーマンス向上: これが最大のアドバンテージです。
冬のゴルフといえど、斜面を歩いたり、何度もスイングを繰り返したりしていれば、体温は上がり汗をかきます。
フルキャップやニット帽の場合、逃げ場のない熱気と湿気が帽子の中にこもり、不快な「蒸れ」を引き起こします。
そして恐ろしいのが、休憩中やカート移動中にその汗が冷やされて起きる「汗冷え」です
。頭が冷えると全身の体温が奪われ、風邪の原因にもなりかねません。
サンバイザーなら、運動で発生した過剰な熱と湿気を、頭頂部から煙突のようにスムーズに排出してくれます。
「頭は涼しく、体は温かく」。
これはスポーツ科学の観点からも理にかなった、アスリートのための防寒スタイルなのです。
髪型を気にする男性にとっても、脱帽時の「寝癖のような跡」がつかないのは嬉しいポイントですよね。
冬ゴルフのサンバイザーおしゃれコーデと活用術

冬にサンバイザーを使うことのメリット、十分に伝わりましたでしょうか。
ここからは実践編です。
「じゃあ、具体的にどこのブランドの何を買えばいいの?」「どう合わせればおしゃれに見える?」という疑問にお答えすべく、2025年に向けた最新トレンドと、明日から使えるコーディネート術をご紹介します。
2025年最新!人気ブランドのおすすめアイテム
各ゴルフウェアブランドも、冬用サンバイザーの需要増加に合わせて、年々ラインナップを強化しています。ここでは、テイスト別に注目のブランドとアイテムの特徴をまとめました。
| ブランド | ターゲット・特徴 | おすすめポイント・トレンド |
|---|---|---|
| Resurrection (レザレクション) |
ハイエンド・ファッション 「街着としても使えるラグジュアリーさ」 |
幾何学模様のモノグラムや、上質なベロア素材を使用したバイザーが人気。ゴルフ場だけでなく、行き帰りの車内でも違和感のないデザイン性の高さが魅力です。所有欲を満たしてくれる大人のアイテム。 |
| BRIEFING GOLF (ブリーフィング) |
アスリート・メンズ 「機能美と無骨なかっこよさ」 |
メンズにおすすめなのがここの「バイザーニット」。ミリタリーテイストを取り入れたシンプルで硬派なデザインは、どんなウェアにも合わせやすく、男性からの支持が絶大です。耐久性も抜群。 |
| Callaway (キャロウェイ) |
レディース・エンジョイ 「トレンド感と遊び心」 |
流行を取り入れるスピードが早く、バリエーションが豊富です。特にレディースでは、ボア素材に「クマ耳」がついたデザインや、リボンがあしらわれたものなど、冬ならではの可愛らしさを全開にしたアイテムが見つかります。 |
| Rienda Golf (リエンダゴルフ) |
トレンド・美意識高め 「映えるフェミニンスタイル」 |
アパレルブランド発ならではの感性で、ツイード素材やパール付きなど、アクセサリー感覚でつけられるバイザーを展開。顔まわりを華やかに盛りたい女性に最適です。 |
※表は横にスクロールできます
2025年のトレンドキーワードは「ハイブリッド」と「ジェンダーレス」です。
異素材(例えば、前面はダウン入り、背面はゴムベルトなど)を組み合わせた高機能バイザーや、男女問わずに使えるシンプルでミニマルなデザインが増えてきています。
\ 気になったブランドをチェック /
- Resurrection (レザレクション) のバイザーを見る ➜
- BRIEFING (ブリーフィング) のバイザーを見る ➜
- Callaway (キャロウェイ) のバイザーを見る ➜
- Rienda Golf (リエンダゴルフ) のバイザーを見る ➜
冬服と合わせる!おしゃれなサンバイザーコーデ

冬のコーディネートで最も意識すべきは、「全体のボリュームバランス」です。
冬はダウンジャケットや中綿入りのパンツなど、ウェア自体にボリュームが出ます。
その状態で頭だけ夏用の薄いバイザーをつけていると、顔が小さく見えすぎてバランスが悪く、貧相に見えてしまうことがあります。
バランスを整えるコツ
- トップスにボリュームがある場合:
頭にもボリュームを持たせましょう。毛足の長いファー素材や、厚手のボア素材のサンバイザーを選ぶことで、全身のシルエットが「Aライン」や「Iライン」に綺麗にまとまります。 - 色合わせのテクニック:
「サンバイザー」と「レッグウォーマー(または靴)」の色を合わせると、コーディネート全体に統一感が生まれます。例えば、白のボアバイザーなら白のレッグウォーマーを。これだけで、一気に「おしゃれ上級者」の雰囲気が漂います。
崩れ知らず!バイザーに合う可愛いヘアアレンジ
サンバイザーを使うなら、ヘアアレンジも楽しまなければ損です!
帽子で隠れない分、髪型もコーディネートの一部になります。
ここでは、冬のウェアに似合い、かつ風が吹いても崩れにくいおすすめのアレンジをご紹介します。
1. 大人可愛い「リボン・ポニー」(ロングヘア向け)

高い位置でポニーテールを作り、ゴムの結び目にリボンや紐を巻きつけます。
そして、その毛束をサンバイザーの後ろの隙間から出します。
揺れるポニーテールがスポーティさを出しつつ、リボンで女性らしさもプラス。
高い位置で結ぶことで、リフトアップ効果も期待できます。
2. 邪魔にならない「外ハネ・ハーフアップ」(ボブ・ミディアム向け)

冬はネックウォーマーや襟の高いアウターを着るため、襟足の髪が邪魔になりがちです。
そこで、毛先をアイロンで外ハネにし、耳から上の髪(ハチ上)をくるりんぱやお団子にしてまとめます。
これなら、スイングして下を向いても髪が落ちてこず、首元もすっきりしてウェアと干渉しません。
3. トレンドの「玉ねぎヘア(キャンディヘア)」

ポニーテールの毛束を、ゴムで等間隔に数カ所結び、それぞれの箇所を指でつまんで丸く引き出します。
見た目が玉ねぎのように連なって可愛らしいだけでなく、風が強い冬のゴルフ場でも髪が絡まないという実用的なメリットがあります。
小顔効果やウィッグ付きなど機能的バイザーの活用
最後に、ちょっと変わり種ですが、非常に使える機能的バイザーをご紹介します。
まずは「ウィッグ付きサンバイザー」。
これはバイザーの上部に人工毛がついているアイデア商品です。
「ネタ枠でしょ?」と侮るなかれ。被るだけで髪がフサフサに見えるのはもちろんですが、実はこの人工毛が空気の層を作るため、「普通の帽子より暖かい」という意外な防寒効果があるのです。
髪のセットをする時間がない早朝スループレーの時などにも重宝します。
そして、女性に嬉しいのが「小顔効果」です。
つばが広く、サイドまで回り込んでいるデザインや、顔まわりにボリュームのあるファー素材のバイザーを選ぶと、対比効果で顔がキュッと小さく見えます。
冬は着膨れしがちなので、顔まわりだけでもスッキリ見せたいという乙女心を叶えてくれるアイテムと言えるでしょう。
冬ゴルフもサンバイザーで快適におしゃれを楽しもう

「冬にサンバイザーはおかしいかな?」という不安、解消されましたでしょうか。
サンバイザーは、決して夏だけのアイテムではありません。
素材選びと防寒アイテムの組み合わせ、そしてちょっとしたコーディネートの工夫さえあれば、冬のゴルフを快適に、そして誰よりもおしゃれにするための強力な武器になります。
特に、「髪型を絶対に崩したくない」という女性や、「プレー中の頭の蒸れが不快」という男性にとっては、ニット帽以上に最適な選択肢と言えるでしょう。
マナー違反を心配する必要もありません。自信を持って、季節感のある素材を選んでください。
ぜひ今年の冬は、お気に入りの「冬素材バイザー」を見つけて、寒さに負けず、澄んだ空気の中でのゴルフを思い切り楽しんでくださいね!